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茨城・真夏の常陸路北上

2012年8月13日(月)

 今日も朝食は宿で出してもらう。

 荷物をまとめ部屋を出ると、ふすまやガラス障子が開け放たれて庭まで見渡せる。こういう作りの建物に泊まるのは久し振り。簡素で特別なものは何もないのだが、どこか懐かしい感じがする。

 今日も暑くなりそう。宿の人によれば、盆地にある大子町は茨城県で一番暑いところなのだとか。

 駅は宿から数分のところ。

上小川駅
《上小川駅》

 早く来過ぎて30分以上待つことに。窓口で切符を買った後、写真を撮ったりしながら時間をつぶす。

上小川駅待合室でご一緒したバッタ
《上小川駅待合室でご一緒したバッタ》
上小川駅跨線橋から水戸方面を見る
《上小川駅跨線橋から水戸方面を見る》
上小川駅跨線橋から常陸大子方面を見る
《上小川駅跨線橋から常陸大子方面を見る》

 やがて列車がやってくる。

常陸大子・郡山行
《常陸大子・郡山行》

 8時39分、上小川発。昨晩とは打って変わって席がほぼ埋まっているので、運転台の後ろに行って立つ。わずか2駅間だが、トンネルがあったり川を4度も渡ったりと車窓に変化があってなかなか楽しい。

 常陸大子駅で降り、駅前の駐輪場から自転車を出して荷物を載せ、8時55分、出発。

 久慈川を渡り、とりあえず道の駅奥久慈だいごへ。そば、地ビール、鮎の姿煮など土産を何点か購入。ついでに売っていたりんごソフトクリームを食べる(また朝から・・・)。

 再び国道118号で久慈川沿いに下って袋田方面へ。JR水郡線・袋田駅近くの交差点で国道461号に入り、次いで県道324号へ。

 9時50分、袋田の滝観瀑台下に到着。ここはさすがに観光客が多い。

 観瀑台というのは滝観賞用の施設。袋田の滝は階段状の地形を久慈川の支流・滝川の流れが4段にわたって落ちているのが特徴だが、その全景を正面から見ようとすればこれを利用しなければならない。

川下から・左の建物がで右に滝
《川下から・左の建物が観瀑台で右に滝》

 利用料300円を払ってまず観瀑台へのトンネルに入る。ゆるい上りが続く。外は暑いが、中はひんやり。

 数分歩くと、観瀑台。滝を真正面から見る位置にある。

袋田の滝・観瀑台から
《袋田の滝・観瀑台から》

 滝までの距離が思ったよりも近い。水しぶきも飛んできてけっこうな迫力。

 観瀑台からトンネルをさらに奥に進むとエレベーターがあり、2008年にできた新観瀑台へ上ることができる。もちろん上る。エレベーターは少々順番待ち。

 新観瀑台には3つのデッキがあり、階段を登った最上段のデッキは従来の観瀑台の50メートル上にあり、滝全体を見渡すことができる(写真には3段しか入らなかったけど)。

袋田の滝・新観瀑台第3デッキから
《袋田の滝・新観瀑台第3デッキから》

 エレベーターで下りてトンネルを戻る途中、来た時とは別の出口があったのでそちらを行くと、滝川に架かる吊り橋があった。今度は滝を下から見る。

 対岸へ渡り、滝川を下って戻ろうとしたところで階段があった。階段の説明書きによると、ここから袋田の滝のさらに上流にある生瀬の滝の展望台に通じているとのこと。

 せっかくなので見に行こうと軽い気持ちで登り始めたが、これがとんでもなく急でキツい。10分ほどでどうにか登りきり、さらに少し歩いて展望台にたどり着く。緑の奥に小振りな滝。

生瀬の滝
《生瀬の滝》

 降りる途中には息を切らせた関西なまりの人から「後、どのくらいですか?」と訊かれる。

 すっかりヘバッて、滝川沿いの茶店で休憩。氷あずきミルクを食べる。

 11時00分、出発。海側の高萩市を目指す。

 県道324号から国道461号に戻る。坂が厳しい。袋田の滝の裏手の山を上っていくことになるのでキツいのは予想していたが、2kmほどで100メートル以上上ることになり、やはりキツい。おまけに先ほど生瀬の滝を観に行ったのがきいている。苦しい。

 新月居トンネルを出たところで酒屋さんがあり、自販機でジュースを買って一休み。

 さらに国道461号を進むと交差点に出て、県道22・33号が分岐する。国道461号をそのまま進んでも県道22号を使ってもどちらでも行けるので、どちらにするかしばし考える。

 一般的には国道の方が整備されていて走りやすいだろうと判断し、右に曲がってそのまま国道461号を行くことにする。

 上りは続くがさすがに緩やかになる。交通量は少ない。

 常陸大田市に入ると一転下りとなり、快調に走る。県道33号が分岐する付近では人家が増え、国道とは思えないほど道路は狭くなる。

 進路が南から東に変わり山越えにかかると、道は狭いままで急激な上りになる。先ほどの新月居トンネルまでの上りよりキツい。2.5kmほどの区間で150メートル前後上ることに。たまらず、自転車を降りて押す。

とても国道とは思えない狭さ・常陸太田市下高倉町にて
《とても国道とは思えない狭さ・常陸太田市下高倉町にて》

 やっと上りが終わったと思ったら、今度はジェットコースターばりの下り。凄まじいスピードで国道349号との交差点まで一気に駆け下る。

 13時15分、交差点のそばにあったコンビニでアイスとジュースを買い、近くにあった文化センターという施設の庭の隅で休憩させてもらう。暑いし、もうヘトヘト。

 14時00分、出発。国道461号を行く。地形と地図から察するに、また上り。しかも今度は長そう。せっかくがんばって厳しい坂を上ってきたのに、いったん下ってまた上りとは精神的にもキツい。

 細い川に沿って、予想通り上りが延々と続く。交通量はやはり少ない。

 7.5km、およそ300メートル上ってようやく高萩市に入る。下りとなって快走。

 下る途中で花貫物産センターという道の駅のような施設を見つけ、15時20分、寄っていく。地場の農産物などの直売をやっているらしい。小さな食堂があり、そばがおいしそうなのだが残念ながら今日はもう終わってしまったとのことで、ブルーベリーソースがけバニラソフトクリームで我慢する。

 15時37分、出発。ダム湖を横目で見ながら走る。海が見えても下りは続き、JR高萩駅近くの市街地までスピードにのって気分良く走る。

 市街地を抜け花貫川を渡って日立市に入り、さらにJR常磐線をくぐって国道6号に合流。南へ向かう。

 ふと10年以上前、国道6号を逆に北へ向かって走ったことを思い出す。そういえばこんな道だったかとあやふやな記憶をたどる。

 あの時は水戸に泊まった翌日、このあたりを通っていわき市に向かった。その次の日はそのまま国道6号で相馬市に行ったのだけど・・・。

 国道6号を外れて海の方へ走り、16時30分、鵜の岬温泉に到着。

 その名のとおり、鵜飼に使われるウミウが生息しており、日本で唯一の捕獲場がある。捕獲したウミウを見学できる施設もあるのだけれど、公開時間はもう終わっていた。残念。

 とはいえ、大子の山の中から海辺まで来れたことでささやかな満足感。

太平洋・鵜の岬温泉にて
《太平洋・鵜の岬温泉にて》

 ウミウは見逃したが、温泉がある。新しくて食事もできる日帰り温泉施設は大盛況。こちらは遅くなったことが幸いして割安の夜間料金になる。

 浴場は芋洗い状態。風呂から太平洋が見える。山越えで疲れきった体が安らぐ。

 ついでに食事もしていく。先ほど花貫物産センターでは食べ逃したそばにする。風呂上りに海を眺めながらそばとは、なんとも乙。満足。

 のんびり時間を過ごしてから出発。国道6号に戻り、少し走ってから右折して県道297号へ。18時15分、JR常磐線・十王駅に到着。

 ここから電車に乗る。慣れてきたのか、暗くなりつつある駅前で手早く自転車をバラすことができた。

 18時46分発の水戸行普通電車に乗る。その後も普通電車を乗り継ぎ、21時24分、馬橋駅着。ここで自転車を組み、家まで自走するつもり。

 馬橋駅下車を選んだのは自宅まで適当な距離であること、 4年前に来たことがあって 駅前の様子を知っていることに加え、松戸駅などに比べて小さな駅で人通りも少なく自転車の組立をしても目立たず、他の乗降客の邪魔にもならないと思ったから。

 改札を通って西口へ。何か様子がおかしい。4年の間に再開発されたらしく、空いていた土地に新しい駅ビルができていた。ややアテが外れたかっこうだが、そのビルの脇で組み立て開始。

 通過電車の風で部品を飛ばされそうになる。六角レンチが1本足りない。どうやら十王駅前に置いてきたようだ。慣れてきて気が緩んだか、油断した。

 ともかく組み上げて、21時55分、出発。

 道もよくわからぬまま工場地帯らしき地区を南下。運良く松戸市古ケ崎で知った場所に出る。

 千葉県道295号松戸三郷線に入って、江戸川を渡る。

 埼玉県に入り、国道298号を行き過ぎてから右に曲がり、しばらく走って埼玉県道54号に合流。潮止橋で中川を渡り、2日前電車に乗った八潮駅横を通過。

 22時50分、自宅に到着。

 それにしても暑かった。

 お盆の時期なんだから、当たり前ですが。

 輪行の練習を主にするつもりで、行き先はあまり期待せず近場でかなり適当に決めたのですが、意外に充実してました。こういうこともあるんだな。あの経路の山越えがあんなにキツいというのも予想外でしたが(苦笑)。