2012年8月12日(日)
朝食は宿で出してもらう。
自転車に荷物を載せ、さあ出発、というところで宿の部屋の鍵をポケットに入れていることに気がつく。返してから改めて、8時56分、出発。
国道118号に出て北へ向かう。宿から1kmかそこら走ったところでコンビニを発見。なぜか無性にアイスが食べたくなり、早くも休憩。朝っぱらからアイス・・・。
しばらく行くと右に久慈川が見えてくる。前日の雨のせいか、水は濁っている。今日も曇っていて、陽射しをまともに受けないですむのはよいが、雨が心配。
川沿いを走る。上流に向かうが、このあたりはまだ坂は少ない。
9時50分、JR水郡線・山方宿駅近くで休憩。コンビニに入って涼む。涼んでおいて何も買わないのもアレなので、物色。で、またアイス・・・。
そこから少し行くと山方淡水魚館という施設があったので、寄ってみる。
ちょっと大きなペットショップ程度の建物に、久慈川水系の魚など淡水魚を中心に展示している。目玉は特別天然記念物のオオサンショウウオ? 魚じゃないんですけど。日本では北海道にしかいないという幻の大型淡水魚・イトウもいる。でも、久慈川にはいないんじゃ・・・。
10時40分に山方淡水魚館を出る。そこから数百メートルほど走ると、今度はショッピングセンターがあり、賑わっている。地場の物産を売っている店があったので、また寄ってみる。なんだか全然進んでいないような気がするが、今日の目的地は常陸大宮市の隣の大子町なので、余裕はたっぷりある。
土産用に地ビールやそばが気になるが、まだ土産を買うには早い(荷物になる)。この先にも店はあるだろう。なので、アイスを2つ買って外のベンチで食べる。・・・食い過ぎ。
久慈川は徐々に川原が狭くなって谷が深くなっていき、国道118号は西岸から東岸に移る。全体として勾配はきつくはないのだが、時折急激に上ったり下ったりが出始める。
さて、今回の旅は新参がいる。オーストリッチ(自転車用バックのブランドとしてはよく知られている)の F-702 というフロントバッグ。
今までは前輪の荷台の両側にキャリアをつけて2つバッグを吊り下げていたのだけど、数日の旅行では大げさすぎる。
ので、短期旅行用に購入した次第。前の荷台に載せハンドルバーにベルトをかけて使う。
両側のキャリアが必要ないので、輪行の時にちょっと楽になるしわずかに軽くもなる。
サイズを考えずに買って荷物をつめたら、丸石エンペラーだとギリギリの大きさだった。危ない、危ない・・・。フラットハンドルなら問題ないのだが、ドロップハンドルだと曲がったハンドルバーの内側に入れなければいけないから、バッグの幅が広すぎると入らないし、ハンドルを握る指の分の空間も必要になる。この時の荷物の状態だと、ハンドルを握るとき少し邪魔だった。
また、あんまり荷物を詰め込んでふくらむと、ハンドルに付けたライトの邪魔にもなる。
装着する位置が高くなったのでバッグを縁石などに引っかける心配はなくなった反面、重心は高くなった。一長一短か。
大子町に入り東岸から西岸、また西岸から東岸と移ったところで、11時45分、国道118号を外れて休憩がてらJR西金駅に寄る。無人駅のよう。ちょっとホームに入らせてもらう。静かで山が近い。そろそろ旅らしい感じになってくる。
12時05分、出発。国道118号には戻らず、並行する集落内の道路をしばらく走る。こちらの方が車が少ないし、生活感があっていい感じ。
1kmほどで国道118号に合流。
久慈川の両岸を行ったり来たりした後、また国道118号を離れて今度はJR上小川駅の方へ。今日はこのさらに先のJR常陸大子駅周辺まで行く予定だが、宿は上小川駅の近くにとってある。ネットで手頃なところを探したらそうなった。暑い季節だが懐は涼しいので、袋田の滝近辺にある高級な温泉旅館とか、もってのほか。
宿はJR上小川駅の少し先、入っていった道路沿いにあり、すぐ見つかる。夕方戻ってくるつもりで、そのまま1kmほど走り、また国道118号に合流。
久慈川の蛇行が激しくなる。それに従って国道118号も右往左往する感じ。急な坂も増える。国道461号との分岐を過ぎたあたりで雨が強く降り出し、たまたまあった休憩所で雨宿り。
小降りになったところで出発。
久慈川に簗が見えたので、近づいてみるべく国道118号を離れ、西岸に渡る。観光用の梁らしい。梁の近くの川岸で鮎の塩焼を昼飯代わりに食べる。
それから久慈川の川原に下りてみる。水量はあまり多くない。さすがにここはそこそこ観光客がいる。
13時45分、出発。街の中に入っていき、常陸大子駅前へ。駐輪場があることを確認する。同じ道を往復するのはつまらないので、今日はここに自転車を置いていき、JRで宿のある上小川駅に戻ろうと考える。
とりあえず国道461号に入って西へ向かう。街から外れて人家の少ない農業地区に。天気は良くなったが、陽射しが強くなりとても暑い。
14時15分、旧上岡(うわおか)小学校に到着。
明治時代に建てられたという木造校舎が残っており、テレビドラマなどのロケに使われているとか。中は見学できるようになっており、係の人もいる。
小さな講堂、狭い廊下、サッシじゃない木枠の窓。二人分つながった年代物の机が懐かしい。
外に出て校庭の木陰のベンチで昼寝。なんと贅沢な時間の使い方、と思う。
15時10分、出発。
国道461号から県道205号に入り、すぐ脇道へ移って旧上岡小学校の裏山を越える。この辺は温泉地でもあるのでどこかで入りたい。適当なところを探してフラフラ走り、大子広域公園に接する急な坂道を抜けてまた久慈川の近くに出る。
なかなか見つからないうちに県道28号に入り、水郡線の踏切を渡ったところで宿泊施設らしき建物を見つける。敷地に乗り入れて入り口に近づくと張り紙があり、日帰り入浴できるとのこと。なお、16時以降は割引とのことだがまだ間がある。待つのも無粋とここはケチらず、すぐに入館。
建物1階の奥が風呂。新しめで窓が大きくて見通しもきき良い感じだったが、入浴時に他に客はおらず、独り占め。
風呂上りにはガランとした広間でコーラを飲みながらぼんやり時間を過ごす。今日の宿は決まっているし、これからゆっくり夕食をとる時間のゆとりもある。テレビでは高校野球の中継が流れ、冷房は適温。これまた贅沢。
出発してすぐ、久慈川を渡ったところで洋菓子店を見つける。地元で人気があるらしい。つい寄ってしまう。いくつか菓子を購入。17時25分、改めて出発。
国道118号に戻って今度は久慈川に沿って下り、常陸大子駅方面へ。
沿道には郊外型店舗が並んでいて、常陸大子駅周辺が鄙びていたので面食らう。商業的にはこちらの方が繁栄している様子。これも時代か。
途中、道の駅奥久慈だいごに寄って土産の品定め。今日は荷物になるのでとりあえず見るだけにし、明日戻ってきてから買うことにする。
ここで見た観光案内の看板に奥久慈の名物のしゃもを使った石焼き親子丼というのが紹介されており、良さそうなので夕食はこれにしようと思う。
国道461号に移って久慈川を渡り、常陸大子駅の方へ。ほどなく店が見つかり、しゃも石焼き親子丼を注文。まずまず。
食後に駅前へ。駐輪場に自転車を置き、駅で列車を待つ。
水戸行の列車が入ってくる。
新しいディーゼルカーで設備が良い。しかし乗客は数えるほどでガラガラ。
定刻19時05分、発。暗くなった久慈川沿いを走る。
袋田、次いで上小川に到着。所要時間は10分ほど。昼のうちに下見していたので、迷うこともなく宿へ。
ガラス障子で仕切られた8畳ほどの和室に通される。こちらも商人宿のようでもあるが一般のおうちのようでもある。
寝る前に、買っておいた菓子のうち、レアチーズケーキは日持ちしないのでさっさと処分するべく一箱分丸々食らう。小さいとはいえ、4個入り。そういえば午前中はアイスも4つ食べていたのだった。
明らかに危険な領域に踏み込んでしまっていると思われるが・・・、気にしない。