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栃木〜福島・かなり無理やり会津行き

2012年7月16日(月)

 また前日買っておいたもので朝食。

 7時40分、出発。いつも出が遅いわたしにしては早い。阿賀川を渡って北岸へ。

 今日も国道121号を行く。緩やかな下り坂が続き、道路状態も良く快走する。昨日ははっきりしない天気だったが、今日はきれいに晴れた。川の眺めも良い。

 あっというまに南会津町から下郷町へ入る。

 会津下郷の駅付近で白河方面への道路(国道289号)が分岐すると、とたんに道路状態が悪くなる。管理に優先順位がついているのだろうか。

 8時15分、水筒に入れる氷を買うために下郷町のコンビニに立ち寄る。見るともなく雑誌の棚をながめていたら、全国誌と並んで郷土史の冊子が置いてあるのを発見。日本のあちこちに行ってみたが、こういうものが置いてあるコンビニは初めてで驚く。今日の目的地の一つ、大内宿について書かれたものもあったので購入。

これを買いました
《これを買いました》

 そこから少し走って見つけた案内表示に従って国道121号をいったん離れ、8時50分、塔のへつりに到着。

 塔のへつりは阿賀川の景勝地で奇岩が観られる。ちなみに国の天然記念物でもある。が、平日のためか時間が早いためか、閑散としていた。

塔のへつり
《塔のへつり》
塔のへつりから阿賀川下流方面を望む
《塔のへつりから阿賀川下流方面を望む》

 9時10分、出発。国道121号に戻って北上する。依然、走りの調子は良い。体調もまあまあ。途中、頻繁に「大内宿まであと✕km」という標識を見る。観光シーズンは渋滞がひどいらしい。

大内宿まであと6km
《大内宿まであと6km》

 小さな温泉街を抜け、湯野上温泉駅に寄ってみる。駅前では忙しげにツバメが飛び交っていた。駅舎が茅葺きという珍しい駅。待合室には囲炉裏まである。

湯野上温泉駅
《湯野上温泉駅》

 駅舎の中の掲示によると、会津鉄道は通学片道定期券なるものを新発売したとのこと。片道定期券とは珍しいが、地方鉄道の集客の苦労がしのばれる。

通学片道定期券の案内
《通学片道定期券の案内》

 湯野上温泉駅を出ると、すぐに大内宿への分岐点にさしかかる。ここで国道121号と別れて福島県道329号に移る。ここまで緩やかな道が続いていたが、県道329号に入った途端に急勾配(8%)となり、愕然とする。

 道に沿って谷川が流れ、緑も濃く、良い眺めだが、のんびり味わう余裕はなし。気温も上がっており、何度も自転車を降りて休憩する。

 延々と山道が続き、人家はほとんど見当たらない。川面が道路に近づいたところで岸に下りてみる。岩の上に腰掛けて休んでいると、川の冷気があたって心地良い。体から霧のように湯気が立ち昇る。

 県道131号との合流点の手前でようやく上り坂が終わる。4km弱で200メートル以上、上ったことに。

 合流点からすぐのところに大内宿。10時40分、到着。

 途中の道路で渋滞はなかったが、観光客で賑わっている。

大内宿
《大内宿》

 大内宿は江戸時代の会津西街道の宿場町。かつて会津西街道は会津藩の主要道の一つで、江戸時代の初期には参勤交代にも使われており、大内宿も栄えていたそう。

 しかし、明治に入って現在の国道121号にあたる経路に新しい道路ができたため、山間に取り残された大内宿は寂れてしまったという。

 ただ、それがむしろ幸いしてその後も往時の姿を留めることになり、1981年に国の重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けることとなった。以降、整備も進み、周辺の交通も便利になったことから、今では年間数十万人の観光客を集める福島県指折りの観光地となったとか。

 旧街道沿いに茅葺きの建物がずらりと並ぶ。まず、復元した本陣の建物にある大内宿町並み展示館を見学。

大内宿町並み展示館内の囲炉裏の展示
《大内宿町並み展示館内の囲炉裏の展示》

 その後はのんびり宿内を観て回る。今はほとんどの建物が食べ物や土産物の店になっている。観光地にしては割と値段は良心的のように思う。目についたものを飲んだり食べたりしながらブラブラする。山ぶどうジュース、くるみゆべし、いちごラムネにもろきゅう・・・。とりとめもないが、これはこれで楽しい。

裏山から見た大内宿
《裏山から見た大内宿》

 そろそろ昼時。やはり名物のそばが食べたい。

 行ったり来たりして、何件もあるそば屋さんの様子をうかがい、座敷で旧街道を眺めながら食べられるお店にする。

 まず、大根そばを頼む。千切りにした大根とそば。なかなかおいしい。

大根そば
《大根そば》

 晴れて暑くなったが、風通しのいい店内は涼しい。座敷で外を行き交う人たちをぼんやり見ながらゆっくりそばをすする。旅をして、こんな時は幸福を感じる。

 デザートも欲しくなり、どれにしようかメニューを見て考えていると、店員さんが「蕎麦がきしるこアイスがおススメですよ」というので、それにする。餅の代わりに蕎麦がきを使ったしるこで、うまい。そば以上に気に入った。

 土産を買って、13時25分、出発。県道131号を行く。すぐまた急な上りになる。たちまち苦しくなる。

 わずか2kmほどで100メートルも上り、13時50分、大内ダムに到達。一休みする。

 ダム湖の周辺はなだらか。氷玉トンネルを抜けて会津美里町に入ると下り。再び8%の注意標識が現れ、とんでもないスピードが出る。

 途中、つづら折りもあり、スピードが出過ぎてかなり怖い。400メートル以上を一気に駆け下り、県道72号へ。

 会津盆地に入ると道は一転して平坦となり、周囲は水田地帯に。

 JR東日本・只見線の踏切を渡ると、道は水田の中を遥か先まで一直線。果てが見えない。

 暑い。14時35分、会津若松市内に入ったところでコンビニに入り、アイスと飲み物を買う。コンビニの隣がなぜか無料の休憩所になっていたので、ありがたく使わせてもらう。

 再び県道72号を走る。とにかく真っ直ぐ。周りはひたすら水田。建物も並木もないので陽射しが遮られずにまともに降り注ぎ、かなりきつい。右手の遠くに会津若松の市街が見える。

 県道59号との交差点を過ぎて、ようやく直線が終わり左に曲がる。さらに磐越自動車道と交差し、国道49号に行きあたって県道72号はそこまでとなるが、そのまま直進し県道21号に合流。

 住宅などが増えてきて、16時30分、JR東日本・磐越西線の喜多方駅前に到着。

 喜多方市といえば、蔵の街。

喜多方の蔵
《喜多方の蔵》

 ではあるが、今回のお目当てはもう一つの名物・ラーメン。昨日から麺続きだが、かまうまい。街の中をゆっくり走りながら、ネットの評判を頼りによさそうな店を探す。

 行ってみたら月曜のこととて休みのところもあり、有名店の一つに入ったのが17時30分。注文したのは肉そば。

喜多方の肉そば
《喜多方の肉そば》

 麺が見えないほど敷きつめられたチャーシューに圧倒される。縮れ麺にややしょっぱいスープ。これもおいしい。

 食べ終わって店を出ると、興味深げに自転車を見ていた年配の男性に声をかけられる。自転車屋さんをやっているとのことで、良い自転車だと褒められる。丸石のですと答えると、「昔は扱っていたんだけどねぇ」と懐かしげ。「昔は」というあたり、一度破綻してしまった丸石の悲哀も感じられる。

 国道121号に入って、喜多方に来た時とは逆方向、南下する。18時20分、本日の宿泊先・磐越西線塩川駅近くのユースホステルに到着。本業は酒屋さんらしい。同室者はおらず、1室独占。

 近くの公共浴場の割引券があるとのことでありがたくいただき、行ってみることにする。場所はすぐ近くで歩いていく。新しい立派な施設だが客の数は少ない。入浴後は広間でしばらくぼんやり。

 浴場を出た後、コンビニに寄って夜食と翌日の朝食を購入し、ユースホステルに戻る。

 部屋に置いてあった観光案内の大内宿の項には、今日昼食をとったおそば屋さんが掲載されていた。見れば応対してくれた店員さんが写真入りで登場、おススメの一品として蕎麦がきしるこアイスをあげていた。