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広島〜愛媛〜高知・しまなみ海道と四国西部を迷走する

2011年11月14日(月)

 今日は時間に余裕があると思うので、まず尾道を散歩してみようと思う。

 8時20分、ホテルに荷物を置いて徒歩で出かける。ホテルからの小道を千光寺公園の方へ向かう。晴れてはいるのだが、靄が少しかかっている。

昨晩の夜景と同じところを撮ってみました・1
《昨晩の夜景と同じところを撮ってみました・1》
昨晩の夜景と同じところを撮ってみました・2
《昨晩の夜景と同じところを撮ってみました・2》

 市立美術館の前を通り、公園には行かず、観音堂の方へ。くさり山を登ってみる。

くさり山
《くさり山》

 猫の細道を下る。千光寺山からふもとへ通じている道なのだが、猫が多数出没するらしい。

 中村憲吉旧居の入り口でまだ子どもの猫2匹が石碑のすき間で遊んでいた。

子猫2匹
《子猫2匹》

 さらに下ると妙に人懐こい猫が寄ってくる。道の脇にあった椅子に腰掛けると、膝の上に上がってきてヨダレを盛大に垂らしながら転げ回る。お腹が空いているらしい。

 しばらくそうしてから、エサをもらえないと見て取ると、他の通行人のところへ行く。わかりやすい猫ではある。

ヨダレ猫
《ヨダレ猫》

 坂を下りきり、国道を渡って海岸と商店街をふらつく。対岸には向島。小さなフェリーが行き交う。観光シーズンでもなく月曜の10時前ということもあるのか、商店街はひっそりとしていて寂しい感じ。

 そう、11月だったんだ。11月に旅行するのは初めてかもしれない。

  林芙美子の銅像を見てから きつい坂を上ってホテルに戻り、荷物を受け取る。

 10時45分、出発。まず北へ向かい尾道バイパスの方から尾道大橋に続く道を探すが、見当違いのところを走っていたようでなかなか見つからない。

 1時間も迷った挙句、ようやく尾道大橋にたどりつく。お目当てのしまなみ海道。向島を隔てる尾道水道は川のよう。景色はよいが、歩行者・自転車通行部分はかなり狭い(後で自転車旅行者向けしまなみ海道案内パンフレットを見たところ、尾道〜向島間はフェリーを使うことが推奨されていた)。

尾道水道・向かって左隅にJR山陽本線と国道2号
《尾道水道・向かって左隅にJR山陽本線と国道2号》

 渡りきって向島側で通行料金を払う。自転車は10円なのだが、手持ちに10円玉がない。やむえず50円玉で払う。

 向島を走る。意外に人家が多くて、対岸とあまり変わらない印象。

 地図を確認することを怠ったため、今日泊まる大三島までの経路がよくわからないまま走っているが、ありがたいことに道路に今治までの距離を表示した自転車向けの標識があり、これを頼りに行けば迷うことはなさそう。なお、自転車向けの経路は、高速に並行するように敷設されている国道317号とは必ずしも一致しないらしい。

こんな標識です
《こんな標識です》

 海沿いに出る。晴れて、気温はこの時期にしては暖かく、風もなくて自転車日和。なかなか良い気分。来てよかったなと思う。

 道路脇の売店でミカン一袋100円で買う。ちょっと小さくて酸っぱかった。

 走るうちに次に渡る因島大橋が見えてくる。そろそろお腹が減ってきたが、食事のできそうなところは見当たらない。

因島大橋・遠景
《因島大橋・遠景》

 12時50分、因島大橋の真下まで来たが、橋への入り口はまだ先らしい。見上げた橋との高低差を考えるとかなりの上りになりそう。

因島大橋・近景
《因島大橋・近景》

 そこから少し走ったところで橋への取り付け道路の入り口。脇道の、標識がなければ気がつかないようなところにある。傾斜は自転車に配慮してか、比較的緩やかで変速機を落とせば割合楽に上っていくことができる。

因島大橋・取り付け道路の入り口
《因島大橋・取り付け道路の入り口》

 曲がりくねった取り付け道路の坂を上りきって橋を渡る。この橋は2階建て構造で、自転車と歩行者は車道の下を通るようになっており、圧迫感がある。景色も見えにくい。

因島大橋・自転車と歩行者用の道路
《因島大橋・自転車と歩行者用の道路》
因島大橋からの眺め
《因島大橋からの眺め》

 渡り終えたところで無人の料金所。自転車は50円だが、尾道大橋を渡るときに50円玉を使ってしまって100円玉しかない。しかたないので100円払う。

 取り付け道路を下って、しばらく海沿いを走る。

 向島に比べると人家は減った感じ。食事はどうしよう。島の間から本州が見える。

因島から尾道方面を望む
《因島から尾道方面を望む》

 少し内陸の方に入るとみかん畑がちらほらと。そろそろ収穫の時期だろうか。

傾斜地のみかん畑
《傾斜地のみかん畑》

 少し急な短い坂を越えて下っていく。次の生口橋が見えてくる。

 人家が増えてくる。この辺が島の中心地のようだ。しかし、昼食によさそうな店が見当たらない。

 国道317号に合流。13時45分、コンビニで昼食を買う。味気ないがしかたない。コンビニがあるだけありがたいと思わねば。店の前にベンチがあったので、座ってパンをかじる。

 出発。いったん橋の下を行き過ぎる。因島大橋の時と同様、自動車用とは別の自転車・原付用の入り口がある。緩やかな坂を上って途中で原付用の道と分岐し、14時30分、西瀬戸自動車道と合流、生口橋を渡る。こちらは自転車・歩行者道は車道に並行して設けられており、眺めも良い。昨日同様、ガスっぽくて見通しがきかないのが残念。

生口橋
《生口橋》
生口橋・橋の上
《生口橋・橋の上》

 渡りきった生口島側にやはり無人の料金所がある。自転車は50円。さきほどのコンビニの買い物で小銭が増えたので、今度はぴったりの金額を払う。

 案内標識に従い、島の北側の県道81号を走る。さらに人家は減った印象。とりあえず腹ごしらえしておいてよかった。

 ふと思いついて道路沿いの小さな公園で止まり、自転車の写真を撮ってみる。

わたしの自転車・丸石自転車のエンペラーツーリングマスター(多分2009年モデル)
《わたしの自転車・丸石自転車のエンペラーツーリングマスター(多分2009年モデル)》

 前の自転車では後輪側に荷台をつけてバッグを下げられるようにしていたが、自転車屋さんからバラした時にコンパクトにしやすい(後輪側に荷台があると専用の輪行袋に入らない)とお勧めされたので、今の自転車では前にバッグを付けるようにしている。

 前に重心が移ったので走り始めに前輪がふらつきやすい。その代わり、後ろに荷物を付けていた時のように下りのカーブで後輪が流れてしまいそうになる感覚はなくなった。また、バッグの取付位置が低くなったので縁石などに引っかかりやすくなった。気をつけないと。

 他の装備としては、エンペラー専用の輪行袋、ワイヤ式の鍵、ワイヤレスの速度計、電池式のライトというところ。

 輪行でバラしたり組み立てたりする時のことを考えると、速度計はワイヤレスの方が楽。エンペラーツーリングマスターにはダイナモライトは付属していない(ここはちょっと残念)ので、ライトは別に取り付ける必要がある。街灯が全くないところを走ることもあるので、奮発して大型のを買った。念のため、普段使いの自転車に付けていたのも外して持ってきた。ライト2つに速度計が付いて、ハンドル上が邪魔くさい感じになっている。

 道路に戻って次の橋を目指す。

 ムダに大荷物を持ってきてしまったのでこれまでの試走より重く感じるが、ツーリングマスターの走りは良い感じ。先代のランドナー(ほぼ二十年物のセミオーダー)より速度が出るような気がする。

 鄙びた風景が続く中、急に観光客向けに整備された立派な施設が目に入ってくる。このあたりに平山郁夫(この島出身)の美術館があるそう。

 海沿いに出ると、次の多々羅大橋が見えてくる。まだ15時半を過ぎたくらいだが、11月のこととてすでに陽は傾きつつある。

多々羅大橋・遠景
《多々羅大橋・遠景》

 しまなみ海道4つめで今日最後に渡る多々羅大橋の入り口は橋の手前で、こちらも途中で原付用の道と分岐する。

多々羅大橋・取り付け道路から
《多々羅大橋・取り付け道路から》

 15時55分、取り付け道路を上りきったところで料金所がある。自転車の料金は100円。ちょっと高くなった。多々羅大橋も自転車・歩行者道は車道に並行している。

 渡れば広島県とはお別れ。愛媛県今治市に入り大三島。国道317号を北へ向かう。橋の近くはそれなりに店や施設があるが、少し走るとすぐにまばらになる。

 愛媛県道21号に入って左に曲がる。ここから三村峠、ちょっとした山越えで大三島の西岸部の大山祇神社へ向かう。それほどの坂ではないのだが、このところ、たるんだ生活をしているせいできつく感じる。

 下りに入るとあっという間、16時30分、大山祇神社に到着。

大山祇神社・鳥居
《大山祇神社・鳥居》

 静かな島に不釣合に思えるくらい立派な神社で、境内には大きなクスノキ(天然記念物)。祭神は大山祇神。イザナギ・イザナミの子にあたり、天孫降臨のニニギのお舅さんでもある神様。

大山祇神社・クスノキ
《大山祇神社・クスノキ》
大山祇神社・拝殿
《大山祇神社・拝殿》

 神社そのもの以上に観たかったのがここの宝物館。国宝・重要文化財に指定された武具が多数収蔵されていることで歴史好きには有名なところ。源頼朝・義経や護良親王が奉納したと伝わる鎧や太刀が収蔵されている。

 神社を参拝した後、お目当ての宝物館へ行ってみると門が閉まっている。驚いて門の横の案内を読むと入館は16時30分までとなっていた。一足遅かった。迂闊。

 東京都心とは違い、地方の営業時間は終了が早いのに、のんびり道草していたのが失敗。予測できることだし、事前に調べることもできるのに、なんにも考えていなかった。しばらく自転車旅行をしていなかったので頭が鈍っているようだ。

 がっかり。アテが外れて、周辺を少し自転車で走ってみる。時間も遅くなったし月曜日だし観光シーズンでもないということもあるのだろうけど、人通りが少ないし閉まっている店も多いしで侘しい。よさそうな店があれば夕食をとっていこうかと思っていたけれど、やめて神社の近くのスーパーで適当なものを買って食べることにする。

 17時40分、出発。すでに日は暮れ、街灯のない道は暗い。

 県道51号で島の西岸部を行く。沿道にいくつか集落はあるものの、人家稠密とはとてもいいがたいところで、時々自分がどこを走っているのか不安になる。大型ライトを買って正解。キャットアイの HL-EL530 というのだが、街灯がなくても路面の状態がよくわかるし、外して懐中電灯代わりにし、標識などの確認をするのにも役に立つ。

 キャンプ場を過ぎて、次の盛という集落の中に珍しく明るい大きな建物が目に入る。あれだろうと見当をつけて行ってみると、宿泊先の今治市しまなみふれあい交流館。元は小学校だったらしい。18時50分、到着。

 入ってみるが人気がない。受付で呼び出しのボタンを押すと宿直らしい男性が出てくる。案内されたのは1階のベッド3つ、学校時代は会議室だったような部屋だった。