メニュー 蕭寥亭 検索

RONNIE LANE

3. Live !!

 Ronnie の死後に発表された発掘音源の数々は、Faces 脱退後の彼が商業的な成功に恵まれなかったことを考えると、異例とも言えるほど充実しています。それら「追悼シリーズ」の中からまずはライブ・アルバムからご紹介。うまい具合に収録時期がバラけていますので、古い順にいきます。

You Never Can Tell - The BBC Sessions

You Never Can Tell - The BBC Sessions
Ronnie Lane With Slim Chance (1997)

<Disc 1>

  1. Ooh La La
  2. Flags & Banners
  3. How Come?
  4. Anniversary
  5. Don't Try & Change My Mind
  6. One For The Road
  7. Steppinn' & Reelin'
  8. Sweet Virginia
  9. Careless Love
  10. Lovely
  11. All Or Nothing

<Disc 2>

  1. Last Orders
  2. Anniversary
  3. Roll On Babe
  4. Lost / How Come?
  5. You're So Rude
  6. What Went Down
  7. Chicken Wired
  8. Ooh La La
  9. You Never Can Tell
  10. Anniversary
  11. Don't Try & Change My Mind
  12. Walk On By
  13. You Never Can Tell
  14. Steppinn' & Reelin'
  15. Ooh La La

 副題のとおり、英国BBC放送出演時のものです。1973~76年にかけて収録された複数の音源を編集したものなのでダブっている曲がいくつかありますが、その分、2枚組で量はたっぷりです。

 選曲は Slim Chance 結成後の作品を中心に Small Faces / Faces 時代のものとカバーを加えています。目を引くのは <Disc 1> の "All Or Nothing" 。この他のライブ・アルバムでも Faces 時代の曲は何曲か演っていますが、Small Faces の頃のとなるとこれだけ。<Disc 1> "Sweet Virginia" は Rolling Stones のカバー。原曲より、わたしはこちらの方が好き。<Disc 2> "Walk On By" もカバーで元は Leroy Van Dyke というカントリー・ミュージシャンの1961年のヒット曲。

 Ronnie らしいくつろいだ演奏振りで、田舎を気ままに巡業していたというこの時期の様子をうかがえます。確かにこれはスタジアムが似合う音楽じゃないですね、酒場向き。使用楽器も省電力志向だし(笑)。多発性硬化症発病前ということで歌声も元気です。

 それとこのアルバムに限らず、以下にご紹介する一連の「追悼シリーズ」は、どれもブックレットに写真や解説記事が豊富で丁寧な作りになっており、非常に好感が持てます。

Rocket 69

Rocket 69
Ronnie Lane (2001)

<Disc 1>

  1. Cat Melody (Rats Tails)
  2. Flags & Banners
  3. Annie Had A Baby
  4. How Come
  5. Debris
  6. You're So Rud
  7. I'm Ready
  8. When Lads Has Got Money
  9. Kuschty Rye
  10. Rocket 69
  11. Man Smart, Woman Smarter
  12. You Never Can Tell
  13. One For The Road

<Disc 2>
  1. CD-ROM

 こちらは1980年、ドイツのTV番組での演奏を収録したもの。複数音源からの編集物ではなく、一つの公演を丸ごと収録っていうところがうれしいです。

  "See Me" 発表とほぼ同時期ということで "See Me" からの曲も入っています。また、"Annie Had A Baby" は "See Me" の前に制作されるはずだった幻のアルバム "Self Tapper" 用にレコーディングされていた曲でもあります。タイトル曲 "Rocket 69" はカバーでブルース・ピアニスト Todd Rhodes 1951年の曲(多分・やや自信無し)。"Man Smart, Woman Smarter" もカバーでアメリカン・ポップスの大御所 Harry Belafonte によるカリプソが元でしょう。 Fats Domino の "I'm Ready" はギターの Henry McCollough が歌ってます。渋いぜ。

 こちらも2枚組ですが1枚が本編、もう1枚がオマケのCD-ROMになっています。本編の内容はもちろん悪かろうはずがないのですが、何といっても目玉はCD-ROM! まず、本編未収録の曲が MP3 形式ファイルで二つ入ってます。どちらも本編に入ってないのが不思議に思える出来の良さ。インタビュー記事も2本収録(英文ですが・苦)。

 そしてなんと、同番組でのライブの映像がそのまま入っている!! 要パソコンでかつ解像度が低いという難点を差し引いてもこいつがすばらしい!!! わたしはこれで動く Ronnie を初めて観たのですが、何と言いましょうか、想像通りの人・・・(笑)。なにやらベースの Chrissie Stewart にけしかけて("Work it!"=「働け!」って言ってるような気がします)ジャンプさせたりと茶目っ気たっぷりで楽しさ倍増。生で観たかったよ・・・。

追記:2013年に本作の日本版DVDが出ました。 こちら→

Live In Austin

Live In Austin
Ronnie Lane (2000)
  1. I'm An April Fool
  2. KUT Intro
  3. Ooh La La
  4. Kuschty Rye
  5. Spiritual Babe
  6. Roll On Babe
  7. Under The April Sky
  8. Rio Grande
  9. Barcelona
  10. Mine And Eric's Story
  11. The Poacher
  12. April Fool
  13. You Never Can Tell
  14. Weather Report
  15. Annie
  16. She's So Rude
  17. You're So Rude
  18. Majic Mijits
  19. Chicken
  20. Winning With Women
  21. It Was Fate
  22. Buddy Can You Spare A Dime
  23. Nowhere To Run
  24. Just For A Moment
  25. A Boot Up The Bum
  26. Ooh La La
<斜字のトラックは会話等>

 お店で初めてこのCDを見たときは、ご覧のとおりのどうにも購入意欲をそそらないCDジャケットに加えて発売元が全然聞いたことのないレコード会社だったため、一連の追悼シリーズに便乗したタチの悪い海賊盤の類かと勘違いして、一瞬入手を見送ろうかと思いました。とんでもないことです。関係者の皆様、ごめんなさい。

 1980年代中頃からアメリカで生活するようになった Ronnie の渡米後のライブ音源を集めたもので、ラジオ出演時の演奏が中心になっています。病状がかなり進んでいた時期だけに前2作と比較すると Ronnie の声から力強さは失われていますが、その分ゆったりと気持ちをかみしめるかのような歌いぶりにはまた別の魅力があります。当然といえば当然なのですが、地元・Austin のミュージシャンを主体としたバックの音も英国時代とは一味違います。

 "Spiritual Babe" はなんと渡米後に作った新曲! "Under The April Sky" は当時 Ronnie のバンドに参加していた R.C. Banks という人の曲です。"Rio Grande" は題が違いますが Majic Mijits の "Bombers Moon" です。

 付属のブックレットにはあまり知られていないアメリカ時代の Ronnie の活動や収録曲についての丁寧な解説があり、こちらも貴重。