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開店休業の記

今日の音楽 ー 50年

Live At The Greystones

 再結成 Slim Chance も今年、新作を出しました。今回はライブ! "Live At The Greystones" です。

 昨年2023年5月にイギリス・シェフィールドで行われたギグを収録したものです。Ronnie Lane の伝説の Passing Show から50年、バンドとしても50年ということで行った記念のミニ・ツアーの公演の一つだそうです。50年ですから、ジャケ写の皆さんもお歳を召されましたな。でも、音は元気です。

 曲目は "Rats Tails" から始まる Ronnie の Faces 時代から "See Me" 期までの作品にメンバーの曲を交え、ARMS コンサートの最後にも Ronnie が歌った Leadbelly の "Goodnight Irene" で締めるという、12曲です。

 アコーディオンの音が印象に残りますが、弾いている Charlie Hart は Slim Chance に加入してから、Ronnie にいきなり「弾けっ!」って言われて、担当することになったらしいです。元々、彼はピアノはできたので、「鍵盤がついているのは同じだから、できるだろ」って、Ronnie 、そんな無茶な(笑)。

 会場はパブ。らしい雰囲気です(笑)。そして、らしい音、いい感じです。聴いてると歌いたくなってくるな。

今日の本

月のケーキ

 『月のケーキ』(ジョーン・エイキン:著 三辺律子:訳 東京創元社)、読了。

 少し前に読んだジョ-ン・エイキンを、もう一冊。

 こちらは短篇集です。13篇収録。

 どれもファンタジックな内容に古風な語り口の文章なのですが、その多くは舞台が現代。その「ズレ」みたいなところがちょっと不思議な味わい。

 これは童話なんでしょうかね?(古風なので、児童文学というよりは童話といった方が合っているような気がします)でも、どの結末も子どもには納得しにくいような・・・。大人向けかしら? 訳者は子ども向けと考えているようです。そして「子ども向けにレベルを下げて書く」ようなことをしていないので、このような作品になっているとしています。

 読みやすいですが、万人向けとはまた違う感じ。

 「〇〇卿」なんて人物が出てくるところなんかはイギリスっぽいですね。しかも悪役(笑)。

今日の本

Anymore for Anymore: The RONNIE LANE Story

 "Anymore for Anymore: The RONNIE LANE Story"( Caroline & David Stafford:著 Omnibus Press )、読了。

 昨2023年秋に出た Ronnie Lane の伝記です。

 彼の誕生から死までを時系列に沿って記述したオーソドックスな形式で、ところどころで著者の癖のあるひねった表現(イギリスの人ならすぐ理解できるかもしれませんが、わたしは時々悩みました)が挟み込まれるところを除けば、よくまとまった過不足のない内容と思います。現在、波乱に満ちた Ronnie Lane の生涯をたどろうと思うなら(そして英語の壁を乗り越えようという意欲があるなら)まずは本書、ということになるでしょう。

 先行して2017年に出た "Can You Show Me A Dream? The Ronnie Lane Story" は限定販売で今は入手困難になっている上に、関係者のインタビュー等の口述された記録のみで構成されており、予備知識がないと内容が理解しにくいものでした。

 "Had Me a Real Good Time: The Faces" も Ronnie の歩みをほぼ網羅し、Faces 時代に限っていえば本書よりも詳しいくらいですが、あくまで Faces の評伝なので Ronnie 個人に焦点をあてるなら物足りない面があります。

 特に本書で貴重なのは、他の2書やドキュメンタリー映画 "The Passing Show: The Life and Music of Ronnie Lane" ではほとんどなかった、Ronnie の2番めの妻・Kate や 子どもたちの証言が含まれていることです。それと1980年代、渡米後の Ronnie を苦境に追い込んだ ARMS of America の問題にも触れられており、その時何が起きていたのか、知る手がかりになります。

 体が小さいいじめられっ子で勉強もできなかった少年が音楽の道に進み、まだ十代のうちに Small Faces でデビュー。瞬く間に成功を収めるけれど、フロントマンの突然の脱退でバンド崩壊。雌伏を強いられるも、Faces で再び大成功。一見、華やかなロックスター生活を送っていたものの、様々な不満が蓄積していき、今度は自らバンドを脱退。望む音楽を実現するべく率いた Slim Chance 時代は素晴らしい作品を連発しても、商業的には鳴かず飛ばず。そして、難病発覚。彼の人柄を愛する仲間の力でチャリティイベントは大成功。しかし、その収益の使途を巡って訴訟沙汰に。闘病は20年以上に及び、車椅子生活を余儀なくされても、音楽活動への意欲は続き・・・。

 こんな人生があるものなのか、何という人生だろう、と深く思わずにはいられません。

今日の本

だんだんできてくる 家

 『だんだんできてくる 家』(住友林業株式会社:監修 白井匠:絵 フレーベル館)、読了。

 「おなじところから工事げんばを見つめてみた」絵本シリーズ・『だんだんできてくる』の第六弾。

 今回は家です。家。ふつーに家です。ふつーに街中で人が住む家です(しつこい)。なので、今までのこのシリーズの中でも、ふつーの人が知って楽しむだけでなく、役に立つ内容という点では、一番かもしれないです。

 最近の住宅の建築現場を見ると、「昔と違って板みたいな平べったい柱が使われているな」とは思っていたのですが、それで「じしんに強い家になる」のだそう。ほー、ほー。んで、屋根は瓦じゃないし、トタンでもない素材が使われているようだけど、あれはスレートというんだ。

 出来上がりを見ると、太陽光パネルが設置されていたり、ウッドデッキがあったり、自動車がEVで充電装置があったりで、現代風ですね。

 間取り図もちゃんとあります。「広場」という、昔は見なかった部屋というか空間があるぞ。それにしても・・・、この家、けっこう広いぞ(くそぉ)。

 今、近所で家を作っていて、ちょうど土台ができたとこ。この絵本で見えている青やオレンジのパイプもつながれています。今の配水管ってああいうのなんだ。

 監修は住宅事業大手の住友林業。対象年齢小学1〜4という子ども向けのシリーズですが、今回も大人が見て勉強になるしっかりしたものです。

今日の本

ひとり出版入門 つくって売るということ

 『ひとり出版入門 つくって売るということ』(宮後優子:著 よはく舎)、読了。

 すべてをコントロールして納得のいく本を作りたいと考える個人による、ひとり出版が近年、増えているそう。本書は、事業として本を作り販売するまでの実務の流れや必要な知識を解説したものです。著者は Book&Design というひとり出版社の代表です。

 先日、『「本をつくる」という仕事』という本を読んでいまして、どちらも出版という仕事に関わる本ですが、あちらは本ができあがるまでの過程に存在する様々な仕事をノンフィクション作家が一般の読者向けに紹介するというものだったのに対し、こちらはひとり出版を始めたいと思っている人が基本的に対象の、実務書に近い内容です。

 なので、ノンフィクション作品のように読める本ではありませんが、文章はわかりやすく読みやすいので、関心があれば門外漢でもなんとかついていけると思います。

 わたし自身はこれまで出版業界とは無縁の仕事をしてきた者で、ひとり出版を始める予定もないのですが、複数ある本の流通方法とか、ISBN の付け方とか、あるいは出版部数や重版を決める時の考え方などを知ることができて、楽しめました。以前から「奥付で発行元と発売元が異なった会社になっている本があるのはなぜだろう?」とうっすら不思議に思っていたのですが、本書でその漠然とした疑問が期せずして氷解。本を読んでいて、こういうことがあるとなんだか嬉しい♪

 出版社の仕事の流れが簡潔にまとまっているので、出版業界への就職を希望している人も一読しておくと参考になると思うのですが、どうでしょう?

今日の音楽 ー この路線?

Polaroid Lovers

 Sarah Jarosz の新作が出たというので聴いてみました。今年1月発表の "Polaroid Lovers" です。彼女は久しぶり。2020年の "World On The Ground" 以来です。2021年には基本デジタル配信のみで ”Blue Heron Suite” という作品を出していたそうなのですが、最近まで気がつかなくてわたしは未聴です。

 1曲め "Jealous Moon" で、エレクトリックギターがギャンギャン鳴ってって、ドラムもドカドカで、いきなり驚き。

 "World On The Ground" やそれ以前のアルバムの中心であったフォーク/カントリー寄りの曲もあるんですが、全体を通してもロック色が非常に強く出ています。それもオルタナティブ以前のアメリカンロックに近い感触で。

 それもあってか、輪郭が強調された感じを受ける曲が増えまして、これまでの彼女がやや渋めの立ち位置だったのを、より一般にアピールできるようにという音を狙ったのかしら。

 ジャケ写の彼女が、以前とずいぶん雰囲気が変わっていたので、聴く前から、「これは路線変更してくるかな」とは思っていたのですが、はっきりと変えてきましたね。

 今回、全曲が彼女と他の人との共作になっています。カバーも Sarah Jarosz 単独名義もなし。そのあたりも変化を強く意識していたようにもとれます。

 ほとんど印象に残らなかった "World On The Ground" に比べて、こちらの方がずっと好みは好みなんですが、その一方で「この路線でよかったんかな?」という戸惑いも感じています。

今日の行楽

 暖かくなってきたので、自転車で軽くでかけたくなりました。

 どこに行こうかと地図を眺めていたら、越谷市にキャンベルタウン野鳥の森という施設があるのを発見。ウチから1時間弱くらいで行けそうで、手ごろなので行ってみました。

 越谷市とオーストラリアのキャンベルタウン市が姉妹都市である縁で、寄贈された鳥を飼育展示しているとのこと。入園料は大人100円。サッカーコート半面よりちょっと狭いくらいの敷地にネットを張ったバードケージが設置されていて、入園者はバードケージの中に入って見学。バードケージの中にさらに設置された檻の中で飼育されている鳥もいれば、自由に飛び回っている鳥もいます。鳴き声でかなりにぎやか。

キンバト

 バードケージに入ると、入口近くにキンバト(上の画像)が巣を作っていて、のっけからちょっとびっくり。通路から手を伸ばせば触れそうなくらいのところで、そんなとこでいいの?

オカメインコ

 そして、入口の上にはオカメインコ(上の画像)が。

ワライカワセミ

 檻の中にワライカワセミ(上の画像)。鳴いてくれると嬉しかったんですが、わたしがいた時は鳴きませんでした。朝と夕によく鳴くのだそうですが、行ったのは日中。残念。意外と大きくて鳩ぐらい。日本のカワセミよりずいぶん大きいです。

オーストラリアガマグチヨタカ

 同じく檻の中のオーストラリアガマグチヨタカ(上の画像)はお休み中のよう。なにせ「夜鷹」なのでしょうがない。

キンカチョウ

 つがいらしいキンカチョウ2羽(上の画像)。地味な方がメスとのこと。仲よき事は美しき哉。

アカビタイムジオウム

 アカビタイムジオウム(上の画像)。こちらも檻の中。

オーストラリアイシチドリ

 オーストラリアイシチドリ(上の画像)。

シラコバト

          ①

          ↓

コバトン

          ②

 なぜか県の鳥にして、コバトン(上の画像②)のモデル・シラコバト(上の画像①)も。やっぱり地味。

 他にもいろいろ。

 小規模な施設ですが、すぐ近くで珍しい鳥が元気に活動する様子(顔のすぐ横を飛んでったりします)が観られて、なかなか楽しかったです。

今日の本

「生きている」とはどういうことか

 『「生きている」とはどういうことか』(カール・ジンマー:著 斉藤隆央:訳 白揚社)、読了。

 たじろいでしまうほど根源的な問です。

 生物と生物でないものの境界は何か、過去の研究の歴史と現在の最先端の研究の現場を行き来しながら、その答えを探ったポピュラーサイエンスです。著者はアメリカのサイエンスライター。

 人工的に増殖させて作った脳細胞のかたまり、死の判定、代謝、問題解決する粘菌、最終的に否定された学説、RNA ワールド・・・、と話題は多方面にわたり、とにかく盛りだくさんで、正直ついていくのがやっと、というのが感想ですが、それだけに読み応えは十分。

 「生命」の科学的な定義を行う試みは、今までにも数多くあったのですが、だれもが賛同できる明確な生命の定義は未だないそう。逆に、「生命」の定義を行うには、まだまだ我々は「生命」についての知識が不足しているのではないか(これだけ研究が進んでも!)、という指摘が出てくるような状況だとか。

はしかの予防接種

母子手帳の接種記録

 麻疹(はしか)が流行しているそうで。

 わたしは定期接種が始まる前の世代ですが、親から予防注射を受けているとは言われていました。ただ、接種を受けていても1回だけだと免疫が十分ではない可能性があるとかで、2回受ける必要があるそうです。

 2回受けていたかまでは不明。しかたなく、家の中をひっくり返して、母子手帳を捜索することになりました(疲)。

 幸い、母子手帳は発見され、日本脳炎とポリオと種痘とジフテリアと百日咳とBCGは予防接種を受けていることがすぐに判明。ただ、今回肝心のはしかの記録がなかなか見つからず、「こりゃ抗体検査しないといけないのかな(風疹は感染したかどうか不明だったので、3年前流行した時に検査を受けて抗体を持っていることが判明)、せっかく母子手帳、みつけたのに」とがっかりしかけたところで、他の予防接種とはなぜか別のところにそれらしき記載があるのを発見(上の写真)。

 これ「不活化麻疹ワクチン筋肉0.5」「弱毒性〃皮下0.25」って書いてあるようです。なら、2回接種しているってことで、一安心。

 お医者様方へ。いつもお世話になっております。差し出がましいようですが、後々のため、記録は読み取りやすい字でお願いいたしますぅ・・・。

今日の本

日本の鬼図鑑

 『日本の鬼図鑑』(八木透:監修 青幻舎)、読了。

 妖怪図鑑というのなら、わりとよくありますが、こちらは鬼に特化した図鑑です。

 図鑑というだけに文章よりも絵画史料を中心に代表的な鬼を紹介していくというもの。

 ある程度こうしたものに慣れ親しんだ立場からすると、本書で新しい発見、というのは特になかったですが、判型がB5と大きめで、見やすいです。

 道成寺の清姫も鬼、というのはちょっと違うような気がします。

 それと「代表的な鬼34体の能力がわかるパラメーター付き」なんですが、それ、要る? ゲーム製作者向けかしら・・・?