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今日の本

Let The Good Times Roll

 "Let The Good Times Roll"( Kenney Jones:著 Blink Publishing )、読了。

 Small Faces 、Faces 、The Who でドラムを務めた Kenney Jones の自伝です。Ian McLagan の自伝に続いて放置されかかっていたのをがんばって読みました。

 2018年に出たもので、Kenney の生い立ちから本書発表までの人生を振り返って綴ったものです。もっとも The Who に在籍していた1980年代までの話が内容の8割以上を占めるような構成です。読者の興味もそこに集中するでしょうから、妥当いえば妥当。

 Small Faces 、Faces では一番落ち着いた人物のように見えた Kenney ですが、音楽を打ち込むようになる以前の少年時代は相当ワルかったそうで、同世代の連中と徒党を組んで街角の自動販売機をひっくり返して壊したり、スクーターを盗んで乗り回し(尾崎豊か!)警察沙汰になったりしていたとか。びっくり!

 「子どもフーリガンさ、まったくね。」( Kenney )

 Small Faces 、Faces 時代はもちろん Mac と重なるわけですが、また別の視点で書いていてくれるというのは比較できるのでありがたいです。それに Mac は知らない Ronnie Lane との出会いから Jimmy Winston 在籍時代までのことが書かれているいうのは、このへん調べている人(わたしとか)にとって重要。

 ただ、気をつけなければいけないのは、Small Faces でレコードデビューする以前のことについては、他の資料と食い違いがポツポツ見られること。この時期の彼らは当時星の数ほどいた在野のミュージシャンに過ぎず、信頼に足る文書記録などがほとんどない上、存命の関係者は高齢化しており記憶が怪しくなっているため、実際どうだったかは確定し難いと "Anymore for Anymore: The RONNIE LANE Story" の著者も同書の中で注意喚起しています。

 Small Faces 最年少だった Kenney も本書発表の年には70歳だし、Mac に "All The Rage" の謝辞で Ron Wood とともに「記憶力がない」と書かれた人なんで、まあ、そこは・・・。

 彼の The Who 時代のことは全然知らなかったのですが、可笑しかったのはドラムの位置から初めて観た The Who のコンサートの観客席が男ばかりで驚いたと言っていること。

 「あんなにたくさんの野郎どもを見たのは人生で初めてだった。」( Kenney )

 Small Faces や Faces とは客層が違ったのね(笑)。

 セッション仕事もたくさんしている Kenney ですが、Art Garfunkel の全英1位シングル "Bright Eyes" でもドラム叩いていたとは知りませんでした。意外。Art のベストアルバム持ってて、"Bright Eyes" も入ってたのに気がついてませんでした。

 Ronnie Lane については、若いころからとても忘れっぽかったという他の人からは聞いたことがない一面を紹介しています(そして、Kenney はそのことと後年の多発性硬化症との関係を疑っています)。また、「あいつはいつも自分に劣等感を持っていた」とも言っています。

 音楽的なところに関心が集中していてビジネスの話に興味がない人にはつまらないことかもしれませんが、Small Faces の権利関係などについても少し触れてくれているのは、そのへんも知りたいわたしにとってはありがたかったです。

 他にも興味深い話がいっぱい。

 こちらもがんばって読んでよかったです。