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蕭寥亭

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今日の本

日本史の現在 6 近現代②

 『日本史の現在 6 近現代②』(鈴木淳・山口輝臣・沼尻晃伸:編 山川出版社)、読了。

 新史料の発見や研究の進展に基づいた日本史の現在の研究状況を解説するシリーズ『日本史の現在』の最終巻です。

 本書は主に第二次世界大戦前後から現代まで。資料が多く残っている時代であり、前巻に引き続き多様な項目が取り上げられています。

 予想はしていましたが、『近代の公娼制度』、『総力戦下の日本帝国の労務動員』、『戦争責任・戦後責任と東アジア』など読むには気が重い章も並んでいます。しかし、研究の進んだ分野でもあり、しっかり押さえておくべきでしょう。

 『「東亜新秩序」と「大東亜共栄圏」』を読むと、「ああ、やっぱりドロナワだったんだなぁ」と納得。

 「国家神道」という言葉の扱い、実は難しい、そしてそれにからんで「宗教」という言葉の意味も明治以降変遷してきたという指摘は、今後意識します。

 『象徴天皇制をどうとらえるか』、『財閥、独占、財閥解体、企業グループ 』といった近現代特有の論点も興味深いですし、『多民族社会としての日本』は今まさに重要な論点だと思います。

 最後に『感染症と衛生』という章があるのは、コロナ後に刊行が開始されたシリーズらしいです。1950年まで日本の死因順位の1位は結核だったとあり、そういえばわたしの父方の祖母も1949年に結核で亡くなっていたのを思い出しました。1950年以降治療薬の普及等により劇的に死亡率が低下したとのことなので、もう少し後だったら助かったのかもなぁ・・・。

 これで全巻読み終えましたが、大人のための日本史再学習用として意義のあるシリーズだったなと思います。取り上げるべき項目の取捨選択や説明の文章量など、「もっとこうしてほしかった」という点はもちろんけっこうあるのですが、こうした企画は今までなかったのではないかと思いますし、実際いろいろ再学習できて満足度の高いシリーズでした。