『ドクロ』(ジョン・クラッセン:著 柴田元幸:訳 スイッチ・パブリッシング)、読了。
絵本『どこいったん』がおもしろかったジョン・クラッセン(カナダの人なんですね)、もう一冊読んでみました。
こちらは絵本というより絵の割合の多い童話っていう感じかな?
夜、森の中を逃げている女の子・オティラは大きくて古い屋敷にたどりつく。そこでしゃべるドクロと出会って・・・。
よくよく考えてみると、すごく怖ろしくて不気味な状況でお話が進んでいくのですが、どこかとぼけた語り口と絵柄でそうとは感じさせず、またオティラが動じない子で。それでさらさらと読み進めて、ふと立ち止まるとやっぱり怖ろしくて不気味。これこそ「奇妙な味」というものでしょうか。
対象年齢層は不明ですが(文は漢字ありのフリガナ基本なし、なので日本版は子ども向けとは考えていないのかも)、子どもが読んだらどんな風に感じるでしょうか?
「著者あとがき」もおもしろい。元は民話だそうですが、著者が大幅に脳内改変した結果、こうなったお話なんだそうです。
物語の背景や登場人物たちの事情の説明が思いっきり省かれているので、納得いかないと感じる人もいるだろうなと思いますが、「著者あとがき」によれば読み手の想像力に期待している、という種類のお話らしいです。わたしはこれでいいと思いますし、このお話、好きです。
それでも、もう少し手がかりがほしいという方は、出版社のサイトに本書の特設ページがありまして、著者へのインタビューも掲載されているのでいかがでしょう?
蛇足。
そのインタビューに出てくる畦地梅太郎って、『定本 黒部の山賊』のカバーに使われている絵を描いた人でした。