『こうしてぼくはスパイになった』(デボラ・ホプキンソン:著 服部京子:訳 東京創元社)、読了。
児童文学です。出版社のサイトに対象年齢の記載はないようですが、主人公の年齢に近い小学校高学年あたりからかなと思います。それとシャーロック・ホームズの言葉などがたびたび引用されているので、ホームズ物が好きな人に向いていそうです。
舞台は第二次世界大戦中のロンドン。13歳の少年バーティーは民間防衛隊のボランティアに志願して、救助隊、消防隊、救急隊へ重要な情報を伝える伝令係に採用された。空襲警報が鳴ってあわてて自転車で飼い犬のLRといっしょに指揮所へ出動しようとしたが、失敗続き。ヘルメットや懐中電灯も持たずに出てしまうわ、途中でアメリカ人の女の子にぶつかってしまうわ。すぐに立ち去った女の子は赤いノートを落としていた。ノートを拾ったバーティーが言うことを聞かないLRを追って暗い路地へ入っていくと、そこには別の若い女性が倒れていて・・・。
ミステリー系ですね。大人向けの本格的なミステリーを期待するとちょっと違います(まあ、当然)が、大戦中のロンドンの様子やノルマンディー上陸作戦直前の状況、そしてフランスでのレジスタンス活動などがからんでくるところがおもしろい。その分、子ども向けとしては読み手に要求するハードルも上がっちゃってるかもしれませんが、読み応えあります。
作者はちょっと意外でしたが、アメリカ人です。
そうそう、作中、「スパイへの道」ということで暗号の問題が出てきます。そういうのが好きな人にも向いてそう。わたしはちゃんと全部解きましたよ(自慢)。大人ならそれほど難しくはないはずですが(苦笑)。