チャン・イーモウ(張芸謀)の映画が日本公開されたというので観てきました。今年の1月以来のチャン・イーモウ。
2023年の『満江紅』です。
時代は南宋。南宋の宰相・秦檜が仇敵・金との和平交渉に向かおうとしていた。しかし交渉直前、秦檜のもとに来訪していた金の使者が何者かに殺害されてしまい・・・。
安直に分類するなら、サスペンス時代劇ってとこでしょうか。
人がバンバン死にます。暴力的なシーンも多いです。
密度が濃く、とても速いテンポで状況が変化しますので、ついていくのが大変。
といったところがだいじょうぶな人なら観ごたえがあるかも。
かつての社会派的な路線とはだいぶ違いますが、さすがチャン・イーモウ、2時間半を超える長さでも退屈させません。特に今回はスジをひねりにひねってきた、という感じ。どうかするとつめこみ過ぎじゃないかってくらいひねってきました(だから、ついていくのが大変)。裏切りと謎と陰謀もてんこ盛りだし。
独特の色彩は今回抑えめの感じですが、でも重みと雰囲気ある画面もさすが。
劇中、移動シーンで使われる中国語ラップがなかなかカッコよかったり。こういうの採用するとは感覚が若いな。
個人的には、宋代の鎧・兜、武具、服装が目がいきました。
ただ、これを単純にエンターテイメントとして楽しんでいいものやら・・・。わたしはちょっと複雑な気分です。
秦檜と岳飛か・・・。
いろいろ事情を考えさせられてしまう作品でした。我々日本人が表面的な部分だけながめて、理解できるようなものでもないのでしょうけど。