『実務で使える メール技術の教科書』(増井敏克:著 翔泳社)、読了。
わたしは自宅サーバの運営者であると同時に、仕事でもウェブ系の開発をしています。なので、ウェブ関連ならそこそこ知識はありますが、メールとなると、ウェブとの関連がある部分について通りいっぺんのことなら・・・、という程度。
少し勉強してみようかな、と思っても手ごろなメール技術の本って意外にないものです。メールの本っていうと、技術者以前の一般人向けの『メールの書き方・使い方』みたいなのからいきなり『メールサーバの構築』とかのその道の専門家向け技術書に飛んじゃっているような気がします。
いや、そこまでいかないんだけど、インターネットに携わる技術者としてはメール技術全般について知っておきたい、という目的なら、本書は、そもそも類書がないってのもありますが、内容的にもバランスの取れた非常に良い本ではないかと思います。
最初の章でおっそろしく基本的な「メールが相手に届くまで」から始まり、関係するプロトコル、サーバ構築、DNSの設定、添付ファイル・HTMLメールについて、スパムを防ぐ技術、暗号化、メーリングリストやメールマガジンについて、等を解説していきます。
個人的には後半のスパムを防ぐ技術や暗号化については、知識が非常に怪しい状態だったので勉強になりました。最初の「メールが相手に届くまで」なんてのはさすがにわかっていましたが、これだって技術者以外の人に「メールとはどんなものか」ということを説明する際に使えそう。
文章は読みやすく、かつ幅広い技術をおさえてくれているのですが、反面、総花的ですでにメール関係の技術者として仕事をしている人からすると物足りないかもしれません。ですが、わたしレベルのメール技術の「周辺」にいるような者からすると、繰り返しになりますが、とにかく類書がありませんでしたから、メール技術への足掛かりとしてとても有用な本でした。