『島はどうしてできるのか』（前野深：著 講談社）、読了。
もともとはウェブメディアの同名の連載記事を書籍化したものです。
著者は東大地震研究所の研究者。
内容はともかく、この書名はどうでしょうか？
最初の方は話題になった西之島関連の解説でなるほどという感じですし新島形成には火山が関係していることが多いから前提知識として火山を知る必要があるというのもわかるのですが、章が進むにつれ徐々に新島からやや離れて火山一般の解説や島・沿岸部・海中にある世界各地の火山の紹介、という方向に重心がずれていってしまったようです。連載物にありがちな現象か（苦笑）。山体崩壊がなぜ起こるか、そしてそれが甚大な災害をもたらす可能性とか、火砕流の性質とか、それはそれで興味深い話が多いのでよいのですが、読み終わった時に「あれっ、なんだか違うものを読んだような・・・」という気がしたのも事実です（苦笑）。書籍化時に書名を変えた方がよかったんじゃないかなと思ったんですが、わたしも良いのが思いつかないし・・・。難しいのね、書名。