昨年(2024年)、Tom Petty & The Heartbreakers の "Long After Dark" のデラックス盤が出まして。CD2枚にブルーレイ1枚のセット。CD1枚めは元と同じ曲が収録され、2枚めは発掘された同時期の音源から、そしてブルーレイは両方が1枚にまとまっています。
もちろん、持っていたアルバムなんですが、やっぱり買ってしまいました。まあ、いいってことよ。
元は1982年発表の5枚めのアルバムです。小気味の良いロックアルバムで好きな曲もありますが、Tom Petty 関連では愛聴盤とは言えません。アルバム通して聴くのは久しぶり。
3枚めの "Damn The Torpedoes" が大ヒットして一躍人気バンドとなった彼ら、それから "Hard Promises" 、本作と順調に活動を続けてきたかのようにも思えますし、本作もアルバムとして悪くないのですが、似たタイプの曲ばかり並んでいて、デビュー以来の路線ではそろそろ行き詰まってしまうのでは、と感じさせるところもある作品です。わたしが Tom Petty & The Heartbreakers を聴くようになったのは次作のころからなので、後知恵ですが。
Tom 自身がどう考えていたのかはわかりませんが、次の "Southern Accents" では大きく変化し、しばらく試行錯誤ととれるような時期が続きます。
聴いてみると、"Finding Out" あたりのドラムの跳ね方がなんか懐かしい。Stan Lynch のドラムってこうだったよな。こういう曲調は本作の後、減っていって結局 Stan Lynch も脱退しちゃうし・・・。
一番好きなのは "Straight into Darkness"! 控えめだけど印象的な Benmont Tench のピアノのイントロがまず良い。"Full Moon Fever" 以降は薄らいでいくけれど、このころの Tom は「闇」が似合う人でもあったよな。歌い方も後の時期と少し違ってて、ピリピリした、あえて不安定さを印象づけるような感じ。
CD2枚めの冒頭、「アブラ〜、カダブラ〜」とつぶやく Tom 。変(笑)。
John Sebastian 作の "Stories We Could Tell" は "Pack Up The Plantation" にも収録されていました。いっしょに歌っているのは誰だろうとクレジットを確認してみたら、Stan Lynch でした。おや。
"Stories We Could Tell" を含め、2枚めの方で本編未収録の曲は、なるほど傾向が違います。カントリー寄りだったりポップ味強めだったり。Tom としてはこういうのをうまく取り込んでいきたかったのだろうけど、まだこの時点では消化しきれず成功しなかった・・・?
"Heartbreakers Beach Party" 、この人は・・・(笑)。挑発的にいかがわしくなる Tom 。
ベースの Howie Epstein は本作から加入。ジャケ内の写真に残る姿が初々しい。一番若かったのに、本作の5人の中で一番早く亡くなるなんて・・・。