お粗末個人サイト 

蕭寥亭

 開店休業の記  
Blueskyへのリンク用アイコン 読書メーターへのリンク用アイコン

今日の音楽 ー 弦楽兄弟

Brothers of Strings

 3年前に聴いてなかなかよかった Duplessy & The Violins Of The World の別の作品を。

 2020年の "Brothers of Strings" です。

 メンバーは "Crazy Horse" と同じ4人で、フランス人の Duplessy Mathias をリーダーとし、ギター、中国の伝統楽器・二胡、モンゴルの民族楽器・モリンホール、スウェーデンの民族楽器・ニッケルハルパによる演奏です。

 編成もそうですが、曲のタイトルが "Texas Bolero" とか "Kung Fu" とか " Japanese in Paris"(メンバーに日本人、いないけど)とかだったりで、丸出しのエキゾチズム、という気もしないでもないです。

 でも、思いつきの物珍しさだけが売りなんていうことは全然ないです。キワモノ的ではない、「聴ける」ちゃんとした音楽です。この編成で演る必然性がある、とまでは言いませんが、音色の異なる弦をうまく組み合わせて魅力を引き出しているのも確か。扱いの難しい企画を高品質に具現化するプロデュース力の勝利というか。

 ジャンル分けすると? 落ち着きどころがない感じ。無難な線ではワールドミュージックとなるんでしょうが、ベースは明らかに西洋音楽だと思いますし。実験的という感じはないし、文化財保護みたいな音楽でもない。ロック的な音楽ではないのですが、おもしろがってあちこちからいろんな要素を持ち込んでみたら、案外イケてた、というあたり、姿勢がかつてのロックに通じるものがあるような。ひょっとしたら日本の馬喰町バンドあたりが近いかも。とりあえず雑食弦楽ポップなんてとこでどうでしょう?

 カバーが Dire Straits の "Brothers In Arms" に Ennio Morricone による『続・夕陽のガンマン』のテーマ曲。この選択の脈絡のなさよ。良い意味での俗っぽさには好感を持ちます。

 このアルバム、基本、インストルメンタルですが、前者は歌入り。コーラスでモンゴル独特のうなり声が加わるという。

 勢いのある後者が個人的にはベストトラック。