なぜか続くノンサッチの「エクスプローラー50+」。今回は "The Persian Santur" 、イランの音楽です。
ノンサッチ・エクスプローラー50+
タイトルにある Santur 、これはイラン起源といわれる弦楽器。日本ではサントゥールと呼ばれます。なんと原型は紀元前まで遡るとも。
サントゥールの演奏者は Nasser Rastegar-Nejad というイラン出身の人。
収録はアメリカで、発表は1970年。そうするとイラン革命の前ですね。革命後、イスラムの戒律による統制が厳しくなった結果、イランでは音楽活動が衰退してしまったそうですから、貴重な記録なのかもしれません。
演奏はサントゥールの他、バイオリンとドンベックという打楽器のシンプルなもの。歌が入ります。
サントゥールは、お琴をもっときらびやかにしたというか、オリエンタルなチェンバロ風というか、優美な音です。
同じシリーズで、お隣でやはりイスラム圏のパキスタンの音楽・カッワーリーを聴いていますが、あちらとは大きく異なる音楽です。カッワーリーは突っ走るリズムが特徴的だったのに対し、こちらは演奏も歌も切々と。
偶然ですが、収録されている4曲のうち、1曲めはお正月の歌なのだそう。いい時期に聴きました。
今日の音楽 ー "Qawwali Sufi Music From Pakistan"