
『ライ麦はもともと小麦に間違えられた雑草だった』(ビル・フランソワ:著 河合隼雄・山本知子:訳 光文社)、読了。
ずいぶん長くて説明的な邦題ですが、原題を直訳すると『世界一のコース料理 お皿の中の博物学』となるそうです。
わたしたちの身近にあるさまざまな食材の意外な歴史、そして自然科学との関係を軽妙に語るエッセイです。
著者はフランス人作家で、物理学者・博物学者でもあるそう。コース料理にからめて科学の話をするあたり、フランス人らしいです。
ポピュラーサイエンスといってもいいと思いますが、比喩を多用し、エピソード風に仕立てた説明は、やはり科学エッセイといった方があっている感じです。そこが評価の分かれるポイントにもなりそうで、「表現が豊かで楽しい!」と思うか、文飾過剰ととるか。著者はテレビのスピーチ番組で優勝したこともあるそうで、なるほど、これまた、らしい饒舌さです。
たくさんの食材が取り上げられていますが、特におもしろかったのはチーズの発明。ハエの功績だそうですよ。時期もある程度突き止められていて、約5500年前のことだとか。それ以前にチーズは存在しなかった!