『キリンの運びかた、教えます』(岩貞るみこ:文 たら子:絵 講談社)、読了。
図書館のおすすめ本に挙がっていたので、読んでみました。児童向けノンフィクションです。出版社によると対象は「小学上級から」。
岩手の動物園から東京の動物園へお嫁に行くことになった、まだ2歳のこどもキリン。さて、どうやって東京へ?
書名の元となったキリンの輸送の話の他、日本で製作された鉄道車両をイギリスまで輸出する、治療を続けながらの病院の引っ越し、と「運ぶ」をテーマにした3篇が収録されています。
ここ数年、意識的に子ども向けの本も読むようにしているのですが、それ以前に思っていた以上に子ども向けの本から改めて学ぶことって、とても多いです。この本もとても勉強になる本です。
動物の引っ越しは難しいので、専門の会社があり、そのドライバーは輸送中の不測の事態に備えて獣医の資格まで持っている、なんてビックリ。
本来、子ども向けなので、とても丁寧に説明がされており、読みやすい文章です。
ちょっと惜しいと思うのは、特殊な道具や機械が登場する場面が多いので、そうしたものがどんなふうに使われるのか説明するイラストや写真がもう少しあれば、ということでした。子どもだと、まだ文章だけではイメージしきれないんじゃないかなと感じたので。
おもしろかったです。テーマに興味があるなら、大人もぜひ。