再発されたという情報をどこかで知り、久しぶりに聴いてみることにしました、P.P.Arnold 。オリジナルの発売は1968年、彼女2作めのアルバム "Kafunta" です。
にしても、こういう人だっけ? デビューアルバム "The First Lady Of Immediate" の印象と違う気が。なので、そっちも聴き直してみたんですが、たしかに違う。
といっても、彼女の声、歌い方が変わってしまったわけではなくて、違っているのはアルバムの方向性というか、プロデュースというか。ちなみにプロデューサーは、当時の発売元・Immediate Records の創設者、初期の The Rolling Stones のマネージャーとして知られた Andrew Loog Oldham 。
一言で言ってしまえば、「ロックの歌姫」から、より一般向けの「ポップ・アイドル」に、という感じです。前半のカバー3連発が The Beach Boys の "God Only Knows" 、The Beatles の "Eleanor Rigby" に "Yesterday" というあたりで、ある程度察せられるかと思いますが、前作のロック色は大幅に後退、代わってかなり甘口の雰囲気重視の音に変化しています。
わたしは前作の方が好きですが、「こっちがいい」と感じる人もいるだろうな。作品としてのレベルは決して悪くないです。