『あなたがあの曲を好きなわけ』（スーザン・ロジャース／オギ・オーガス：著 中川泉：訳 化学同人）、読了。
「本物らしさ（オーセンティシティ）」・「リアリズム」・「斬新さ」・「メロディー」・「歌詞」・「リズム」・「音色」の７つの要素から、音楽の「聴こえ方」を解説し、その延長線上にある「音楽の好み」を考える、という本です。
「こういうタイプの音楽が好きなあなたは、こういう人ですよ」などという性格分析の本とかではないので、念の為。
著者の一人・スーザン・ロジャースはアメリカの音楽エンジニア・プロデューサー（なんと Prince の "Purple Rain" 他大ヒット作でエンジニアを務めたとのこと）で、現在はバークリー音楽大学の教授という人物。もう一人・オギ・オーガスはアメリカの作家・神経科学者。
たくさんの曲が例としてあげられているのですが、なにせ著者は二人ともアメリカの人ですので、そのほとんどが英語圏のポピュラー音楽。日本の読者にはなかなかピンとこない可能性が、少なからずあります。それを割り引いても興味深い内容だとは思いますが。
最後に「一耳惚れ」という章が設けられていますが、わたしは著者の言う一耳惚れって、多分一度もないです・・・。好きな音楽はたくさんあるんですけど、音感が鈍いらしくて、複数回聴かないとその良さが理解できないんですよね、いっつも。
「一耳惚れ」する人って実在するのね、うらやましい・・・。