
『Good Code,Bad Code』(Tom Long:著 秋勇紀・高田新山:訳 山本大祐:監訳 秀和システム)、読了。
『持続可能な開発のためのソフトウェアエンジニア的思考』とお堅い副題があって、「難しい本なのでは?」と敬遠する人が出てきそうですが、そうでもないです。内容的にも、初級エンジニア向け組織的・継続的開発を仕事として(趣味ではなく)行う際の心得、というものです。理論、実践、ユニットテストの三編で構成。ユニットテスト編が独立しているというところが、最近の開発での重要性を物語っているようです。
想定読者は、コードは書けるけれどプロとしてもっと向上したいと考えている技術者、「特に経験が3年以内のソフトウェアエンジニア」だそうです。
著者はGoogleのソフトウェアエンジニア。
書いてあることが難解だとは思わないのですが、翻訳物なので、人によっては読みにくいと感じるかも。
また、冒頭「本書について」の「コードについて」のところで、「静的に型付けを行うオブジェクト指向プログラミングが可能な言語を扱うエンジニアを対象」にしているとありまして、サンプルコードなんかもJavaっぽいです(正確には疑似コード)。なので、PHP、Ruby、Pythonといったスクリプト系とかオブジェクト指向ではないGo言語とかを中心に使っている人(わたしじゃん・・・)だと、「?」になるところもけっこうありますが、そのへんは読み飛ばすことにして。
そうした制約はあるにせよ、良い技術書だと思います。わたしは経験年数3年をとっくに超えていますが、十分有用でした(冷汗)。ある程度経験を積んだ技術者にとっても、日頃の行いを見直す良いきっかけになる本だと思います(苦笑)。