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開店休業の記

今日の本

台湾の妖怪図鑑

 『台湾の妖怪図鑑』(何敬尭:著 魚儂:絵 出雲阿里:訳 原書房)、読了。

 その名のとおり、台湾の妖怪108種をイラストとともに紹介する図鑑です。

 カバーでもわかりますが、イラストは現代的。おどろおどろしさよりユーモラスな感じが勝っているもので、日本のゆるキャラやポケモン風ですね。考えてみると、ゆるキャラやポケモンって、現代の妖怪なのかしらん? そういえば、著者は日本の妖怪研究で知られる小松和彦や百鬼夜行図を描いた鳥山石燕に大きな影響を受けたそう。おやおや。

 エピソードによく鄭成功が出てくるのは台湾らしい。

 龍女の話、これは台湾版浦島太郎か、と思いきや、龍女の優しい気配りが素敵。

 去年読んだ台湾のマンガ『守娘』に登場する幽霊も紹介されています。台湾では有名な怨霊らしいです。「最強の女幽霊」だそうですよ!

 著者が親しみやすさを意識したと言っていますが、そのとおりの楽しい本になっています。