先月、主力 PC の OS を MX Linux 23.3 にしまして、けっこういい感じで使えております。気に入りました。
いくつか問題もありましたが、調査の結果、解消できました。備忘用に対処法を書いておきます。
① GIMP の「ファイル」→「画像の生成」の選択に、「XSane」が出てこない
(スキャナが使えない)
Linux 定番の画像処理ソフト GIMP はわたしもよく使います。GIMP でスキャナから画像取り込みをする場合、「ファイル」→「画像の生成」で「XSane」というツールを呼び出すのですが、メニューに「XSane」がないのです(上の画像)。XSane をインストール済みなら、本来、「クリップボードから」と「スクリーンショット」の間に表示されるはずです。スキャナは使える状態です。たしか、この問題は Linux Mint 21.3 "Virginia" でもあったはず。
調査したところ、対処法が見つかりました。
どうやら GIMP のバージョン 2.10 で発生する現象のよう。
設定ファイル ~/.config/GIMP/2.10/pluginrc を修正します。
という記述の部分の
を削除して
に置き換えます。修正後は下記のようになります。
それから GIMP を起動して、「ファイル」→「画像の生成」とだどると、「XSane」が出てくるようになりました(下の画像)。
② VirtualBox で "Can’t enumerate USB devices" という
メッセージが出て、USB が使えない
MX Linux 23.3 の VirtualBox パッケージは、バージョンが 7.0 になっています。VirtualBox で Windows 11 が使えるのはバージョン 7 以降なので、これはありがたい。ただ、"Can’t enumerate USB devices" というメッセージが出て、USB が使えないという現象が発生していました。
これが発生している場合、VirtualBox を使おうとしているユーザが vboxusers グループに入っていない可能性があります。確認方法はターミナルで
$ cat /etc/group | grep vboxusers
とコマンドを入力します。すると、以下のように表示されるはずです。
vboxusers:x:125:***,***,***
*** の部分にグループに入っているユーザ名が表示されます。ここに表示されないユーザは vboxusers グループに入っていないので追加する必要があります。追加には以下のコマンドを使います。
$ sudo usermod -aG vboxusers $USER
これで VirtualBox のエラーが解消して USB が使えるようになっていれば完了です。
③ コマンド systemctl が使えない
使えないのは当たり前で、現在、MX Linux の起動プロセスは SysVinit がデフォルトなんですね。これをSystemd に変更したい場合は MX ツールに入っている MX 起動設定ツール(要管理者権限)を使います。
MX 起動設定ツールを開いて(上の画像)、「起動先」の選択肢の中から「(systemd)」が含まれているものを選んで適用し、再起動すると起動プロセスが Systemd になり、systemctl が使えるようになります。
④ デフォルトの配色が見づらい
GIMP で新しい画像を作ろうとして、出てきたウィンドウが下の画像です。
ボタンの部分がひどく見づらくて、目を凝らさないと何が書いてあるのかわからない。これはいただけないということで、どうやったら変更できるのかと調べると、MX Tweak というツールを使えばよいことがわかりました。これも日本人にとっては全然直観的にわかりにくい名称で、いただけないですが。
このツールを起動して、「テーマ」というタブを選択したのが下の画像です。デフォルトはこういう状態です。
このうち、「アプリケーション」を「Greybird-mx」に、「ウィンドウマネージャ」を「Greybird-dark-mx」に変更してみます(下の画像)。
すると、下の画像のように変化し、ボタンがだいぶ見やすくなりました。