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開店休業の記

今日のマンガ

ひきだしにテラリウム

 『ひきだしにテラリウム』(九井諒子:作 イースト・プレス)、読了。

 『ダンジョン飯』はずっと読んでいたのですが、思えば他の九井諒子作品は全くでした。そのことに気がついて読んでみることに。

 短編集です。2013年に出たもので、すべて『ダンジョン飯』以前の作品。ほとんどが数ページで、短編というより掌編というかショートショートかしら。33編収録。うち4編以外は、ウェブメディアで掲載されたものだそう。微妙にSF、微妙にファンタジー、微妙に異世界、というお話が中心。

 とにかく短いお話ばかりなので、すぐオチになるし、登場人物の個性を描写していられる余地がありません。すべて10年以上前の作品なので、絵柄も今とはけっこう違います。そこは当然、直近の長期連載の『ダンジョン飯』とはやっぱり感触が異なっているわけで。また、なんというか、『ダンジョン飯』よりだいぶ低体温・低血圧気味というか。

 一方、作者の視点?、感性?、はこのころから独特ですね。妄想がいい感じで迷走しているようなとことか。

 あと、変な料理がやたら出てきます。そこは『ダンジョン飯』につながっているっぽい(笑)。