『運動の神話 上・下』(ダニエル・E・リーバーマン:著 中里京子:訳 早川書房)、読了。
生命の維持や生活での必要とは関係なく、それ自体を目的として体を動かし負担をかける「運動」。
「人は休むようにできているのか、それとも走るようにできているのか」に始まり、現代人の健康と運動の関係に至るまで、運動にかかわる謎を考察したポピュラーサイエンスです。
著者はアメリカの人類学者。
「進化的ミスマッチ」はおぼえておいた方がよいキーワードかな。
その他「人間はカロリーを浪費しないように進化したのだから、わざわざ運動したくないのは当然」など、興味深い指摘がたくさんあります。
その一方で、難しい表現を多用しているわけではないのですが、いささか文章が学者的に冗長で、内容がなかなか頭にすんなり入ってこないような感じは受けました。