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開店休業の記

今日の音楽 ー わたしには「猫に小判」だったのかも

Complete Greatest Hits

 今回はわたしによくある「ネットラジオで聴いた曲が良かったので」のパターン。

 Gordon Lightfoot 、2002年のベストアルバム "Complete Greatest Hits" です。デビューした1966年から1993年までの20曲が収められています。

 彼はカナダの人で、カナダを代表するシンガーソングライターとされているんだそうで、元 The Band でやはりカナダ出身の Robbie Robertson は彼を「国の宝」と言ったとか。ひょえっ、全然知らなかったよ。

 初期はシンプルなフォークですね。時にカントリー風味もあり。70年代に入るころから音的には厚みを増していきますが、本作を聴く限り、あくまで基本はアコースティックでギター中心のフォークというのを通した人のようです。ロック色は薄いです。声は男っぽい落ち着いた美声です。

 なるほど、評価に違わない水準の高い音楽を作っていた人らしいというのは感じます。ただ、わたしにとってはまとも過ぎて、引っかかってくるものがありませんでした。残念。これは純然たる好みの問題で、Gordon Lightfoot が悪いわけではないよね。

 「良かった曲」というのは、彼最大のヒット曲でもある "The Wreck of the Edmund Fitzgerald" です。収録されている曲の中でも一際迫力を感じる曲です。英語の聞き取りはほとんどできないので、初めて聴いたときは何を歌っているのか、さっぱりわからなかったのですが、「叙事詩を聴いているようだ」と思ったのをおぼえています。実際、この曲は発表された前年に五大湖で起きた大型貨物船遭難事故のことを歌ったものです。こうしたことを歌にするというあたり、やはり伝統的なフォークの人だったということでしょうか。

 Bob Dylan が「ファンだ」と公言したくらいなので、彼の真骨頂はおそらく詞にあるのではないかと。そうなると、英語を聴いてわかる人でないと、その価値はわかりにくいのかもしれません。