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開店休業の記

今日の本

限界ニュータウン

 『限界ニュータウン』(吉川祐介:著 太郎次郎社エディタス)、読了。

 不便でもいいから夫婦二人で安く住める場所をと、首都圏郊外でも特に地価が安いとされる千葉県北東部で格安物件を探し歩いて回った著者が、いくつも目にした荒廃した住宅地。遠くない将来、住宅地としての存続が危ぶまれる「限界集落」ならぬ著者の言うところの「限界ニュータウン」。その実情を報告したものです。

 著者はもともと土地・住宅問題の研究者でもジャーナリストでもない一般人だったそうですが、本書は単なる興味本位ののぞき見探訪記とは次元が異なり、これだけよく調べたな、という内容です。かつ、自身が不動産購入希望者(というか、実際購入したそうです)という当事者としての立場から書かれたものだけに、他人事の無味乾燥とした解説ではなく、どこか切実なものを感じます。

 わたしも、年食って住むところに困ったら、どっか都心からかなり離れた郊外のやっすい中古住宅でも買って暮らそうかと漠然と思ったりもしていたのですが、甘い、甘かったですね。そもそも、わたし、不動産購入に必要な知識、全然ないじゃん。そんなんじゃ、すぐ騙されるわ。それに気づかされたのも収穫でした。