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開店休業の記

今日の本

ロボット・イン・ザ・ガーデン

 『ロボット・イン・ザ・ガーデン』(デボラ・インストール:著 松原葉子:訳 小学館)、読了。

 イギリスの小説です。

 近未来(多分)のイギリス、ある夫婦の家の庭にいつのまにかロボットが入り込んでいた。雑な作りで汚く、どこから来たのか、誰が作ったのか、正体不明。以前からしっくりいっていなかった夫婦の関係はロボットが現れたことをきっかけに破綻、妻は家を出ていってしまう。残された夫は壊れかかっているらしいロボットを治そうと、いっしょに旅に出る・・・。

 この本を買ったのはコロナ禍の前でした。通勤の時の列車内読書用にと、本屋さんで平積みになっていたのを予備知識なく購入。(ふだん、妙なものばかり読んでいるので)たまには売れているらしい小説でも読もうと思いまして。

 少し読んで「どうも合わないな」と感じて放り出していたのですが、最近ちょっと片付けやってたら出てきまして、せっかく買った本なので根性出して読み切りました。でも、やっぱり合わなかった・・・。

 ロボットの描写がどうも(わたしのイメージするところの)ロボットらしくない。ロボットというより、人間の子どもか想像上のしゃべる小動物のように感じられてしょうがない。主人公の夫にも共感できない。ロボットが出てくるからといってもSFっぽくはないし、ファンタジーというほどには奔放ではないし、中途半端に現実的で・・・、と後から後からわいてくる違和感に苛まれながらの読書になってしまい、かなりしんどかったです。

 同時並行で読んでいたのが『愚管抄』。あっちの方がよっぽど読みやすかったです。ふつうは逆だよな。やっぱり、わたしの感性は・・・。