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開店休業の記

今日の本

酷道大百科

 『酷道大百科』(鹿取茂雄:編著 実業之日本社)、読了。

 酷道。「はじめに」によれば、「国道であるにも関わらず状態の酷い道」を指しているのだそう。表紙の売り文句には「激狭、断崖、未舗装・・・」と。これだけだと、ちょっと漠然としています。もっと客観的な基準が欲しいところだなとは思います。その代わり、写真はたくさんあり、それらを見ていけば、「ああ、こういうところのことを言いたいわけね」となんとなく察しはつきます。「考えるな、感じろ」ということでしょうか。

 とにかく厳選された(かな?)「酷道」53本をご紹介、という本です。

 酷道愛が強烈すぎて、その趣味がない人間には理解しがたいところまでいっちゃってるような気もしますが、興味深いといえば興味深い。「国道」とついた道でも油断しちゃいけないもんだな。わたしにとっては、自分の自転車旅行の際に避けた方がいい国道集という、妙な用途で実用になる本かも。

 本書で紹介されている酷道の中では1本だけ、10年ほど前に国道265号は阿蘇から椎葉村までの区間を自転車で走ったことがありましたわ。たしかに道幅がとても狭い区間があったと、当時のメモに書いていました。ただ、この区間は、まあ、走れます。その先が本番、というのは、様子を見たのでわかります。

 あっ、あと国道299号は本書で紹介されている十石峠の区間は行かなかったんですが、そのちょうど手前までは去年群馬行きで走りました。秩父から群馬県上野村まで国道299号を走って、それから分岐する群馬県道45号で下仁田へ出たのですが、分岐点から先の国道299号は明らかに荒れており、県道の方がはるかに立派だったので、「変だな」と感じたのはおぼえています。どうして、そういうことがおきるかについても、本書に少し説明がありました。なるほど。