
『ネットで故人の声を聴け』(古田雄介:著 光文社)、読了。
故人(死去の事実が確認できない人物も含む)がインターネット上のホームページ、ブログ、SNS等に残した記録から、死と直面した人たちが何を考え、どんな「声」を残したのか、を取材したノンフィクションです。
当然ながら重い内容です。それだけに読みがいもありました。
故人の「声」を知る、というのが主たるテーマであるのですが、それと関連して、インターネット上の故人の「声」の記録を、故人の死後、どのように扱うべきか、という問題も浮かび上がっています。わたしも自身のサイトやSNSのアカウントを持っている立場ですから、いろいろ考えさせられました。
もっとも、このサイトについて言えば、一般向けのホームページサービスやブログサービスを使っているのではなく、自宅サーバでの運営。なので、本書でいくつか例が上がっているように運営者が亡くなって更新されなくなってもサービスが続いている限りネット上に残り続ける、ということは多分なく、わたしが死んで、自宅の通信の契約が切れるなり、サーバー等の機器の電源が切られるなりすれば、それでおしまいということになるでしょうし、それでいいと思っていますが。