『サウジアラビア』(高尾賢一郎:著 中央公論新社)、読了。
中東の大国であり、イスラム教の聖地・メッカを擁する国であり、日本にとっても長期にわたって最も重要な原油輸入先(金額ベースで10年以上第一位)でありながら、今一つ実態がよくわからない、知られていない国・サウジアラビアを紹介する本です。
著者は現代イスラーム思想・社会史の研究者。
新書らしく、簡潔にまとまっていますが、駆け足の記述という感もあります。
内容は歴史・宗教・政治・国際関係といったところが中心で、一般の人の生活の様子や国民性、文化、風俗といった方面はあまり書かれていません。
わたしにとってサウジアラビアといえば、映画『少女は自転車にのって』に、最近読んだマンガ『サトコとナダ』かな。
昨日の映画 ‐ 『少女は自転車にのって』
今日のマンガ − 『サトコとナダ』
気がつけば早いもので『少女は自転車にのって』観たの、もう10年前。あの映画では、サウジアラビアの女性は自分で車を運転することが許されておらず、男性に依頼しなければならないことが描かれていました。その後、女性に対する規制の緩和が少しづつ進んでいるそうで、5年ほど前に運転も許可されるようになったとか。
男性親族の後見人を伴わない海外渡航も可能になったのだそうで、ひょっとしてナダもその流れでアメリカ留学できたのかしら?
驚いたのはサウジアラビアの王族って、数え方にもよるらしいですが、数千から数万人いるそうです。20人もいない現在の日本の皇族とはえらい違い。