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開店休業の記

今日の音楽 ー おクスリの魔力

The Piper At The Gates Of Dawn

 なんと15年ぶりで Pink Floyd を取り上げます。モノは彼らのデビューアルバム、1967年の "The Piper At The Gates Of Dawn" です。

 Pink Floyd っつーと、わたしは1970年代のアルバムはそこそこ聴いているのですが、それ以前はサッパリ。なのに、今さら本作を聴く気になったのは、"Ogden's Nut Gone Flake" について Ronnie Lane が「みんなにこれは Sgt. Pepper に影響を受けたのかって訊かれるんだけど、オレたちはむしろ "The Piper At The Gates Of Dawn" の方が好きなんだけどな」と話していたということを、少し前に知ったからです。

 この当時の Pink Floyd というと、ロックの伝説上の人物の一人・Syd Barrett が率いており、プログレッシブ・ロックというより、サイケデリック・ロックという方が適切かと思います。

 聴いてみると「ああ、なるほど」と思いました。たしかに "Ogden's Nut Gone Flake" は "Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band" より、こっちに近いです。

 ただ、作品としてはわたしの苦手な部類に入ります。サイケ感覚という点は似通っていても、なんだかんだで陽気な Immediate 時代の Small Faces に対し、こちらはヤバい。より病的といいますか。じっさい、Syd Barrett はあちらの世界の人になってしまったという話だし。

 Ronnie Lane は先の言葉に続けて「当時のオレらに影響を与えていたのは、なんといってもドラッグだったからさ」と言ってます。この作品はドラッグやってた人とか、やってなくても生来サイケに共感をおぼえるような資質の人にはより訴えるものがあるかもしれませんが、わたしはどっちでもないしなぁ・・・。