メニュー 蕭寥亭 検索

開店休業の記

今日の映画

マイスモールランド

 先月の『タレンタイム~優しい歌』に続き、同じ都内の小規模映画館でちょっと気になっていた映画を見てきました。

 『マイスモールランド』です。2022年、今年公開でわたしにしては珍しい日本の作品です。

 日本に逃れてきたものの難民認定を受けられなかった埼玉県在住のクルド人家族、進学をひかえた高校生の長女を中心にした物語です。

 日本の映画で情報はわりとあると思うので、あらすじは省略。

 多分そうだろうなと思っていたとおり、キッツい映画でした。時々画面を見るのが辛くなりました。例えるならケン・ローチ作品的キツさです。観る価値のあるキツさです。ホントにキツかったけど、なんとか耐えました。

 思い出すのはしばらく前、たまたまつけたテレビで不法就労している外国人の支援をしているという人の言葉。「日本はやることが汚いよ、景気が良くて人手不足だったころは働いていても知らん顔してたくせに、都合が悪くなると追い出しにかかるんだから」

 ウチの周辺は中小の工場が多いのですが、そのころ(バブルのころ)、明らかに外国出身とおぼしき人たちが働いているのを何人も見ました。無知ではあったものの日本が基本的に外国人労働者を受け入れていないことぐらいは知っていたので、「あの人たち、どういう資格で日本に来たんだろ?」と不思議に思ったのをおぼえています。確かに取り締まる気があれば簡単だったはず。

 汚い。否定できないですね。

 現在、外国人労働者についてはいろいろ議論があるようですが、どうにも割り切れない気持ちが消えません。

 この映画が気になったのは、舞台が川口市だということ。わりと近いんです。劇中、象徴的に使われている橋、あれは川口市と東京の赤羽をつないでいる新荒川大橋ですね。説明がなくてもすぐわかりました。よく通っているので。街の感じもウチの周辺と共通してます。

 あと、長女の彼氏役の人、そのへんのただの若いおニイちゃんという風でかえって好感持てました。