名前だけは以前から知っていたのですが、わりと最近まで聴く機会がなかったのが、今回の The Durutti Column 。よく聴くインターネットラジオで何度か、かかりまして、良さそうじゃないかとCD買ってみることにしました。どれ買ったらいいのかわからなかったので、これに。2018年に出た2枚組アンソロジー "M24J" です。
The Durutti Column はバンドではなく、実質は英国のギタリスト・Vini Reilly の個人プロジェクトだそうです。活動開始は1978年ですから、もう40年以上前ですか。新作はしばらく発表されていない( Vini Reilly の体調がかんばしくないらしい)のですが、消滅したわけでもないような。
本作は1979年から2011年までの曲を集めたもの。33曲収録。
ほとんどがインストルメンタル。Vini Reilly のギター(あるいはピアノ)が中心です。
彼がデビューする以前のギターヒーローと言えば、ブルース〜ハードロック系が多かったのですが、彼のギターはまったく異なるタイプ。黒人音楽の影響をほとんど感じさせない、むしろクラシック寄り? 硬質でクリア、そして繊細な響きです。メロディは叙情的ではありますが、他に誰もいないガランとした広い部屋をイメージしてしまうような寂しさがずっとつきまとっています。でありながら、弱々しさを感じない、凛とした音です。「孤高」という言葉がよく似合います。
ロックというより、アンビエント、いやポストロック的?
"A Beautiful Thought (Pt 1)" や "The Missing Boy" が好きです。