『旅する小舟』(ペーター・ヴァン・デン・エンデ:作 求龍堂)、読了。
「読書メーターで紹介されてたので読んでみた絵本」シリーズです。
文はありません。絵だけ。全編、モノトーン。絵の技法については無知なので、何と呼ぶ描き方なのかわからないのですが、塗りつぶさず、細かく線を描くことで濃淡を表現していて、版画のようにも見えます。
幻想的とも悪夢のようとも言えそう。美しくもあり、不気味でもあります。わたしはエッシャーを連想しました(数学的でもだまし絵的でもないのですが、雰囲気が)。
我々の世界と似てはいる、でも異形のものの世界。
これは子ども向けでしょうか?
わたしが子どもの時なら、怖がってすぐ読むのをやめてしまったんではないかな。そんで、本棚の裏の奥に隠しちゃう(今は大人なのでだいじょうぶですけど)。出てくる生き物たちの目が怖いし、画面全体も何か不安をかきたてられるような、そんな印象なんです。
今日の本 − 『わたしとあそんで』