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開店休業の記

今日の本

エセルとアーネスト ふたりの物語

 「エセルとアーネスト ふたりの物語」(レイモンド・ブリッグズ:作 きたがわしずえ:訳 バベルプレス)、読了。

 この前、原作同じ本を読んだばっかり。なんですが、前回読んだのは2007年に小学館から出版されたもの(以下、「2007年版」)で、複数のネットショップで確認したところ、どうやら絶版のようです。今回読んだのは2019年の出版(以下、「2019年版」)で、同名映画の日本公開に合わせて再発されたんではないでしょうか? 「2007年版」は副題に「ほんとうの物語」とあったのですが、「2019年版」は映画に合わせて「ふたりの物語」となっています。

 両者を同時に読む機会がありましたので、比較してみました。

 まず、判型は「2007年版」が 160mm×232mm くらいで B5 判よりやや小さいサイズなのに対し、「2019年版」は A4 判でかなり大きくなっています。

 「2007年版」はハードカバーですが、「2019年版」はソフトカバー。

 お値段(税抜)は「2007年版」が2200円、「2019年版」が1600円。

 翻訳がそれぞれ別の人が務めています。なので、当然、訳文も別です。

 原作が同じものを別訳で読むという機会もあまりないので、最初から同じページを対照させながら確認してみました。個人的にはどちらも一長一短、箇所によっては一方がいいというのはありましたが、優劣がつけられるような差はないと感じました。どちらで読んでも違和感はないと思います。しいて言うなら、アーネストの一人称は「2007年版」が「おれ」、「2019年版」が「ぼく」ですが、アーネストはガラの悪いところで育ったという話なので「おれ」の方が合ってるかもしれませんね。

 そうそう、「2019年版」を読んで、一つ収穫。

 歌うアーネストをエセルがたしなめる場面、「その下品なコックニーの歌はやめてくださいな!」とありました。「2007年版」ではわかりにくいと判断されたのか、「コックニー」という言葉が入っていません。やっぱり、アーネスト、コックニーだったのね。