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開店休業の記

今日の音楽 ー 最初からこっちだったらよかったのに

Angel Dream

 元々2枚組にする構想があった Tom Petty のソロ作 "Wildflowers" に、未発表曲多数を加えて2020年に再発売された "Wildflowers & All the Rest" は、ファンとしては大変嬉しいものでした。その後、当初はオフィシャル・ストア限定のセットのみに含まれていたディスク "Finding Wildflowers (Alternate Versions)" が 2021年に一般販売されたりして、タイミングとしてはいささか間が抜けていましたが、それはそれでありがたかったです。さらに2021年、Tom Petty & The Heartbreakers 名義で "Angel Dream" が出ました。今度は何?

 聞けば同名映画のサントラとして発表された1996年の "She's The One" の再編集盤とのこと。う〜ん、"She's The One" の前に出た "Wildflowers" が大好きだったので、当時期待して聴いたのですが、ピンとこない感じでガッカリしたのを憶えています。その再編集ね・・・。買うには買ったもののあまり乗り気ではなかったのは確か。

 が。いいじゃないですか、コレ。

 年月を経て(なんせ4半世紀前の作品だし)こちらの感じ方が変わったのかもしれないと、元の "She's The One" も聴き直してみました。久しぶりに聴いてみると悪くはなかったですが、やはりこの "Angel Dream" の方がいい。

 "She's The One" が15曲だったのに対し、"Angel Dream" は12曲となって入れ替えもあり、未発表4曲が新たに陽の目を見ることになりました。全曲リミックス・リマスターが施された上、曲順も変更されており、確かに単なる再発とは言えないくらい手が加えられています。

 サントラという性格上しかたがなかったのかもしれませんが、焦点がぼやけてしまったような "She's The One" と比較すると、ずっとまとまりがよくなり音も生々しさを増して The Heartbreakers らしくなった感じです。

 新たに収録された曲でおもしろかったのは "One Of Life's Little Mysteries" 。ちょっとジャズっぽい。

 "She's The One" にはオリジナルの "Wildflowers" で採用されなかった曲が流用されていた( "Wildflowers & All the Rest" で聴けます)という経緯がありましたから、"Wildflowers" 新装再発計画に関連して見直しが入った、ってことなんでしょうかね。

 故人の「出せる音源は全部出して換金しろ!」的な企画とは一線を画す、良心的な内容でこういうのなら私は支持します。