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開店休業の記

今日の音楽 ー パブ・ロックって何?

Surrender To The Rhythm

 たまたま発見したコンピレーションです。"Surrender To The Rhythm" 、2020年発売のCD3枚組、71曲収録。

 副題に "The London Pub Rock Scene Of The Seventies" とありまして、70年代ロンドンのパブ・ロックをテーマにした企画CDセットとなっています。パブ・ロックっていうのは・・・、わたしも詳しいわけではないので、下記リンクをご参照ください。2021年12月現在、リンク先ではパブ・ロックの「代表的なアーティスト」として、14組のミュージシャン・バンドが挙げられていますが、そのほぼ全ての作品が何らかの形で本CDセットに収録されています。Nick Lowe は Brinsley Schwarz として、Ian Dury は Kilburn & The High Roads としてだったりですが。

 リンク先に書いてあるとおり、商業的に巨大化していたトップミュージシャンとは対照的に、英国名物のパブのような比較的小規模の会場で地道にライブ活動を展開していた一群のことを指している言葉で、音楽性に着目したジャンル名称ではないようです。実際、聴いてみると、曲が短めで50〜60年代のシンプルなロックンロールに回帰したような作風がやや多いかなという印象はありますが、共通していると言えそうなのはそのくらいで、実にバラエティ豊かで楽しい。

 ほとんど「一発芸だったんじゃ?」っていう曲もあるし、Jo-Ann Kelly の生真面目なブルースもあるし。

 めっけ物は Fumble の "Free The Kids" 。The Beach Boys 風のコーラスを使ってる初期 The Who を限界までポップにしたような曲です。全然知らん人たちでしたが、これが売れなかったとはむしろ謎。

 ほとんどの曲が初めて聴くものでしたが、Dr.Feelgood の "She Does It Right" は、たまたまテレビの音楽番組で当時の演奏シーンを観ていたので知っていました。下記リンク先でその映像が観られますが、ボーカルの Lee Brilleaux とギターの Wilko Johnson は明らかにヤバい人です。客席のノンキそうなお嬢ちゃん方とは見事に対照的。

 おおっ、Ronnie Lane's Slim Chance 解散後に Steve Simpson が加入した Meal Ticket の曲も収録されているじゃないですか。The Pirates の特徴あるギターは "Majic Mijits" にゲスト参加していた Mick Green ですね。Ronnie Lane 関係でいくと、Chilli Willi And the Red Hot Peppers は LMS を使ってアルバム制作してたはず。

 Mott The Hoople や Thin Lizzy みたいに「そもそもパブ・ロックなの?」っていう人たちも一緒くたにされてますけど、いいや、かっこいいから。

 The Clash 結成以前に Joe Strummer が所属していた The 101'ers や Huey Lewis & The News の前身バンド・Clover なんてのもありますぜ。いかが?

 71曲もあるのに、もっと聴きたくなったぞ。各曲を解説した47ページもある冊子も付いているんですが、英語なので読めてません。日本盤に訳がついているんだったら、そっちにしとくべきだったかも。

 と、思うくらい盛りだくさん、充実した内容でした。好企画。