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開店休業の記

今日の本

中先代の乱

 「中先代の乱」(鈴木由美:著 中央公論新社)、読了。

 読んではいないのですが、最近、北条時行を主人公にしたマンガがメジャー誌に連載されているという話を聞き、驚愕してしまいました。北条時行できましたか。すごいな。

 中先代の乱というと、一般には後醍醐天皇を戴く新政権が樹立された後の建武2年(1335年)、鎌倉幕府滅亡時に自害した第14代執権北条高時の遺児・時行らが蜂起して、鎌倉を一時占拠した動乱を指しますが、本書では幕府滅亡後に起きた北条与党による反乱全般をあつかっています。

 あとがきで著者は、大学の卒業論文に時行のことを書こうとしたところ、指導教官に「史料がないからやめなさい」と言われたそう。いかにも。本書にも史料の少ないところからくる苦しさが感じられます。それでも、このテーマに挑戦した著者の姿勢は勇敢ですね。結果、従来は注目されることの少なかった北条与党の反乱を概観することができる一般書、という珍しい一冊が世に出ることになりました。

 まだまだ研究の蓄積の薄い分野であるようですので、今後にも期待。