
「ミャンマー政変」(北川成史:著 筑摩書房)、読了。
今年2月1日に起きたミャンマーのクーデター。曲がりなりにも民主化の方向へ進んでいるのではないかと思われていただけに、寝耳に水でした。
本書は今年の7月に出たばかりなので、情報の鮮度は高いです。まず、クーデター前後のミャンマーの状況から入り、植民地から独立して現在に至るまでの歩み、多民族国家としての一面、国際社会の対応と、新書ですので紙幅に限りがある中、門外漢がとりあえずミャンマー情勢を知るための一冊としてはよくまとまっていると思います。著者は東京新聞・中日新聞のアジア担当経験のある記者。
と、読んでいる間にも情勢は緊迫の度を増しているようで、反軍・民主派は武装蜂起へと踏み切る姿勢を見せており、内戦へ突入しかねない様子です。そうなれば悲惨な結果は目に見えるだけに、なんとかならないものか。
ニューズウィーク日本版:ミャンマーに迫る内戦危機、民主派の武装蜂起は「墓穴を掘る」結果になる可能性