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開店休業の記

今日の音楽 ー やさしい Ray Davies

Americana

 たまたまネットショップで日本盤が割引価格で売ってたもので、Ray Davies の2017年のソロ作 "Americana" です。熱の感じられない購入ですが、The Kinks ではなく、ソロというのでは今一つ食指が動かなくてねぇ・・・。

 それにしてもタイトルにめっちゃ違和感です。あの大英帝国偏屈男・Ray Davies が、こともあろうに "Americana" ?

 本人の言葉によれば、本作は「アメリカという国をテーマにしたアルバムというわけではないし、"アメリカーナ" と呼ばれる類の音楽に焦点を当てた作品というわけでもない」ということです。彼が幼いころ、映画や音楽を通じて憧れた夢のアメリカ。実際のアメリカがそうでないことは今ではわかっているけれど、あのころの夢のような明るい未来を表現してみたかった、ということだそうです。

 こういう感覚、今の10代、20代ではなかなかわかりにくいと思いますが、日本でも上の世代は持っていました。Ray Davies より少し年上ですが、わたしの父が古いアメリカ映画を観ながら、「こんな豊かさがうらやましかった、憧れだった」とつぶやいていたのを思い出します。

 バックをアメリカのロックバンド・The Jayhawks が務めています。そのため、ソロ作なんですが、バンド的な音に仕上がっています。

 メロディは聴けば、なるほど Ray Davies だなといういつもの感じ。なのに、アメリカのバンドの音にピッタリ合っているのが不思議。

 そしてノスタルジック。昔っから懐古趣味があった人ですから、それが本作にもあふれていても不思議ではないのですが、なんだかとってもやさしい感触です。こんな Ray Davies 、初めてじゃないかな。

 The Kinks 的ひねくれを感じさせない、素直なやさしさが心地よいです。たまたま買ってよかった。