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開店休業の記

今日の本

ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論

 「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」(デヴィッド・グレーバー:著 酒井隆史・芳賀達彦・森田和樹:訳 岩波書店)、読了。

 著者の定義するブルシット・ジョブとは、「被雇用者本人でさえ、その存在を否定しがたいほど、完璧に無意味で、不必要で、有害でもある有償の雇用の形態である。とはいえ、その雇用条件の一環として、本人は、そうではないと取り繕わなければならないように感じている。」というものです。

 ネットで呼びかけて得られた体験談を具体例として紹介しつつ、なぜそのような仕事が存在しているのかを追求しています。

 著者はアメリカの文化人類学者。文化的な違いからか、時折首をひねるような記述もありますが(わたしたち日本人にとって、キリスト教倫理観はそれほどなじみがあるものではないですし)、「ブルシット・ジョブ」が存在することに、日本においても広汎に存在することにまったく異議はありません。わたし自身、見聞きしたことでもあります。

 わたし自身の仕事でいえば、プログラマ・SEは必ずしもブルシット・ジョブではないとはおもいますが、時にブルシット・ジョブ的な仕事の歯車に堕ちてしまうこともあることは否定できません。「こんなシステム、この世にないほうがマシ!」ってなね。くそっ。

 現代社会のお金の流れが何かまちがっているということを想起させるという点で、先日読んだ「財政赤字の神話」と通底するものがあるような気がします。