「ニュータウンの社会史」(金子淳:著 青弓社)、読了。
ニュータウン。
この言葉の語感自体が全然「ニュー」ではなくなってしまったような。
戦後、人口急増した東京に大量の住宅地を供給するために、1960年代に計画された日本最大のニュータウン・多摩ニュータウンが、紆余曲折を経て現在に至るまでをたどったもの。
著者は社会学の研究者。ここの出身ではなく、多摩ニュータウンの文化施設に就職したことをきっかけに関わるようになったとのこと。最初に来た時はその人口都市的な光景に「この街は自分とは合わない」と思ったそうですが、結局転居して多摩ニュータウン住民になってしまったのだそう。高齢化、老朽化、人口減少と今や何かと否定的に見られがちな「ニュータウン」ですが、そればかりではないよう。
ニュータウンではありませんが、わたしの居住地の近くにはかつて東洋最大級(死語だな)と言われた巨大団地がありまして、80年代あたりまでは賑わっていたのですが、その後衰退、一時は窓ガラスが割れたまま放置された空き部屋が見受けられるようになっていました。幸い、都内へのアクセスが比較的良好であったことからか、今世紀に入って高層住宅への建て替え等再開発が進み、再び活気が戻りつつあるようです。
一方で親戚が住む埼玉県内の他の団地は、都心から遠く、再開発の計画も無いようで、今はひっそり静まり返っています。往時を知っている者からするとわびしい限り。
そんなことをいろいろ読みながら考えていました。