「言語の起源」(ダニエル・L・エヴェレット:著 松浦俊輔:訳 白揚社)、読了。
著者はアメリカの言語人類学者。
言語は我々の種、つまりホモ・サピエンスが独占的に発明したものではなく、遠い祖先であるホモ・エレクトゥスに始まり、受け継がれてきたというのが、この本における著者の主張です。言語は、ある遺伝子の変異のおかげで人類に突然もたらされたものではなく、長い時間をかけて発展したものであり、「文化」との関連で理解していくべきものだと著者は考えています。
ううっ、かなり読むの、大変でした。難解とまでは言いませんが、読みやすい文章ではなく、話題も広い学問分野に及んでいて、ついていくのが大変でした。
「脳に言語に特化した部分というのは実はない」や「肺、喉、舌、口といった会話に必要な器官は本来他の用途のために存在していた」という指摘には、なるほどと思いました。