
ソフトフォーカス気味のジャケ写に「えっ、70年代?」とか思ってしまいましたが、昨年末に出た羊文学のアルバム「POWERS」です。無観客ライブ9曲を収録したDVD付き。
鬱屈してますね。やっぱり。若い女性らしいポップさも、ないではないのですが、基調はそれ。
ドスが利きにくそうな、高めのやや線の細い声質のせいか、その鬱屈が外に向かって爆発するっていう方向ではなく、無力感に打ちひしがれた嘆きに流れている感じ。アルバムタイトルとは裏腹ですが。しかし、ドラムはけっこうゴツくて力強く、組み合わせの妙というか、かつての日本歌謡+グランジというか。
ジャケ写もそうですが時折歌詞に出てくる終末意識とか、なんだか既視感があって、「これって今の若い人の感覚なの?」とちょっと不思議。
今日の音楽 − 「ざわめき」