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開店休業の記

今日の本

40人の神経科学者に脳のいちばん面白いところを聞いてみた

 「40人の神経科学者に脳のいちばん面白いところを聞いてみた」(デイヴィッド・J・リンデン:編著 岩坂彰:訳 河出書房新社)、読了。

 非常にわかりやすい題。編著者を含めた40人の神経科学者が語る、脳についての37話が収められています(人数と話数があってないのは共同執筆があるため)。

 一口に脳の研究と言ってもいろいろな切り口があるものです。1話1話は数ページと短いのですが、担当者によって読みやすかったりわかりにくかったり。

 わたしが特におもしろいと思ったのは、日々の経験が脳の機能構成を変えていく(ある機能が拡張されると別の機能にしわ寄せが行く可能性がある!)という第8話、思考は脳だけによるものではなく身体の他の部分も含めた総体としての「人」から生まれるという第34話かな?

 編著者による第29話「性的指向は生物学的に決まる」は、昨今議論されることが増えてきた性の多様性について参考になります。

 最後の2話は脳と同等の機能を持つコンピュータ(ないし機械・人工物)は実現可能かというテーマに対し、正反対の意見が述べられています。どちらの意見もそれぞれ興味深いのですが、正反対の意見をわざわざ引っ張り出して同じ本の中で並立させるという構成もなかなかあざとい。