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開店休業の記

今日の音楽 ー 北と南

アイヌと奄美

 タイトル通り、アイヌと奄美、日本の南北の伝統音楽を収録した2019年発表のCDボックスセット 「アイヌと奄美」です。以前聴いた「Amamiaynu」はこのボックスセットの企画から発展したものらしく、収録曲が重なっています。

 CD5枚のうち、2枚がアイヌ編、もう2枚が奄美編、残る1枚が両者によるコラボレーションで「Amamiaynu」にも収録された曲はこちらに入っています。加えてそれぞれの歌の解説(どちらも歌詞は土地の言葉ですから、他の地域の人間が一聴してわかるようなものではありません)が入った50ページ超のブックレットという構成。

 アイヌ編は安東ウメ子や MAREWREW のアルバムに収録されていた曲が多く重なります。未聴の曲では Kapiw&Apappo(こちらは映画を観ました)の "Hutare Cuy(黒髪の舞の歌)" が好きです。OKI のインスト "Horipi Ikoas Irehte" の空間の広がりを感じる響きがかっちぇー。

 奄美編では朝崎郁恵他、原則一人一曲で多数の唄い手が参加。解説によれば「奄美のシマ唄のシマとは、島ではなくて集落という意味」なのだそうで、集落ごとに特徴があるところからこのようになったのでしょうか。それと朝崎刀自のアルバムではそれほど印象が強くない三味線が、こちらの収録曲では非常に多用されています。沖縄からの影響らしいです。里アンナの声がスゴいな。徐々に盛り上がっていく大島・笠利町佐仁集落有志 による「八月踊・祝つけ唄」の素朴な熱気も良いです。

 正直、アイヌと奄美の音楽の共通性については今一つピンとこないのですが、一般の商業ベースの音楽とは異なる唄の魅力はしっかりありました。