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開店休業の記

今日の音楽 ー 既視感

DYED

 前回の羊文学の「オレンジチョコレートハウスまでの道のり」のこと、書いていて、これとそっくりのことが昔あったんじゃなかったっけと。

 「車に乗っている時、たまたまFMで流れていた日本のオルタナティヴ系バンドの曲が気に入って、収録されているアルバムを買おうとしたらなかったのでめったに買わないEPを買った。」

 WALRUS の "DYED" でした。2000年に出た3曲入りで、タイトルトラック以外に、"unknown" と "a-c" が収録されています。

 "DYED" は好きです。当時のこととて、グランジの影響濃い轟音ギターロックなんですが、メロディは日本的。しとしとそぼ降る小雨が似合いそう。洋楽寄りの音であっても歌詞は日本語。「轟音アンビエント」と評されたこともあったかと。本家グランジに往々にしてみられた自他に対する禍々しい破壊衝動は薄く、代わりに淡い慨嘆の色彩が印象に残ります。このへん、「オレンジチョコレートハウスまでの道のり」とも共通するっちゃ、共通します。「畳と縁側が似合ってしまうオルタナ」といいましょうか。

 "a-c" もよくてねぇ。不安と懐かしさを同時に思い出すような感じが好きです。

 この2曲がとってもよかったので、その後、アルバム3枚買って聴いてみたんですけど、残念ながらこの2曲を超える作品はなかったです・・・。

 でも、逆にいえば、最初にアルバムから入っていたら印象に残らなくて忘れてしまったかもしれず、このEPを買ったのは(特にアルバム未収録らしい "a-c" のことを考えると)ほんとうに幸運でした。こういうこともたまにはあります。