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開店休業の記

今日の音楽 ー そして崩壊へ

All Shook Down

 The Replacements リマスター+ボーナストラック付再発作品シリーズ、最後になります。1990年の "All Shook Down" です。元々は Paul Westerberg がセッション・ミュージシャンとともに制作を進めていたものを、レコード会社に説得されて The Replacements 名義で出したとも言われています。

 どんな感じの作品かといいますと、「ポップスターになろうと思ったんだけど、やっぱダメだったわ」と。そういう感じです。音も歌もジャケ写も。

 前作のようなメジャー路線ではありませんが、さりとてパンクに戻ったわけでもなく。ここにあるのはもはや若くもなく、くたびれてしょぼくれて、バラバラになりかかったロックバンドです。"Don't Tell A Soul" よりは好きなアルバムですが、「ああ、もう終わりなんだな」と感じさせてしまう作品でもあります。そういう姿をさらけ出してしまうのも The Replacements らしいのですが。

 "Let It Be" より "Let It Be" 的になってしまったというのもなんだか皮肉ですし、ボーナストラックのデモ曲の方が音が荒い分、かつての The Replacements っぽいというのも何とも言えない気分にさせてくれます。しかも、当時はグランジの勃興期で、この翌年にはあの "Nevermind"( Nirvana の方ね)が発表されるというころに、先駆者といってもいい彼らがこういう状態だったっていうんですからね・・・(涙)。

 本作発表後、ドラムの Chris Mars が脱退します。新メンバーを加えてその後もしばらくライブ活動は続いたものの、なし崩しに解散となりました。ああ。

 2012年から数年、Paul Westerberg とベースの Tommy Stinson とで再結成していたようですが、新作を発表するには至らす、本作が最後のスタジオアルバムとなっています。ああ。