
再発デラックス盤で R.E.M. 、今回は1987年の "Document" 。このころまでは毎年アルバム出してたんだよな。
I.R.S. Records(ちなみに同時期に The Alarm や Timbuk 3 も在籍)での最後の作品です。本作以前はカルトヒーロー的な存在だった彼らですが、本作収録の "The One I Love" が初めて全米トップ10シングルとなり、その後の飛躍のきっかけとなった作品でもあります。
なのですが、個人的にはこの前の "Lifes Rich Pageant" と次の "Green" が大好きなもので、間に挟まれた "Document" はやや愛聴度は低いです。でも、やっぱり好き。
重く攻撃的。"The One I Love" もそうなんだよな。今聴いてもなんでヒットしたのか、よくわからん。全然ポップじゃないですよ。時代はまだまだ脳天気な80年代(参考までにこの年の全米年間シングル1位は The Bangles の "Walk Like An Egyptian" で、そういうころ)。一種のアンチテーゼ現象だったのでしょうか?
時にあからさまに皮肉っぽく、時に暗くくぐもって、時に虚ろな哄笑のよう。
Michael Stipe はボーカリストとしては様々な楽曲を歌いわけられる器用さはなく、単調でそれほど歌唱力があるとは思わないんだけど、説得力はあるんだよね。
ニヒリストの大宴会みたいにイカれた "It's The End Of The World As We Know It (And I Feel Fine)" がかっちぇー。
ボーナスCDは1987年9月のオランダでのライブ。最初期から当時の最新作まで20曲とたっぷり。演奏は基本的にメンバー中心のようで、飾り気のないあいかわらず質実なものですが、それでもなんとなく大物感が出てきているのがおもしろいです。